映画「Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」のヴィム・ヴェンダース監督の製作総指揮のもと、 6人の映画監督がオムニバス形式で描くドキュメンタリー「もしも建物が話せたら」が、WOWOWで5月に放送される。“もしも建物が話せたら、彼らは何を語るだろう?”をテーマに、各監督が都市のアイコンとなる建物を選び、独自の視点で建物のメッセージをつむぎ出す。
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「もしも建物が話せたら」は、米国、ドイツ、デンマークなど世界各国から監督が参加して製作。昨年のベルリン国際映画祭でワールドプレミア上映され、東京国際映画祭でも特別招待作品として上映された。
建物は、ヴェンダース監督がドイツの「ベルリン・フィルハーモニー」、ミハエル・グラウガー監督がロシアの「ロシア国立図書館」、マイケル・マドセン監督がノルウェーの「ハルデン刑務所」、ロバート・レッドフォード監督が米国の「ソーク研究所」、マルグレート・オリン監督がノルウェーの「オスロ・オペラハウス」、カリム・アイノズ監督がフランスの「ポンピドゥー・センター」を選択している。
放送に先駆けて18日、東京都内で試写会が行われ、女優の菊川怜さんがトークショーを行った。東京大学工学部建築学科を卒業した菊川さんは、同作について「人がどういうふうに使うかという視点で考えることはあっても、建物から見たらどうかという視点で考えたことがなかったので衝撃を受けました」と話し、「すごく想像力が広がったり、実際、設計するときに新たな発想や、人々に愛されて長く使われて文化を育むような建築物が作れるヒントがたくさん詰まっているのではないか、と思いました」とコメント。
菊川さん自身がメッセージを聞きたい建物には「東京駅」を挙げ、「100年の歴史があって、たくさんの人が集まる場所。出会いや別れ、そこにある人間模様とか、面白いと思いますね。それから、東京駅は有名な建築家の辰野金吾さんが作った名作ですしね」と紹介した。トークショーには、映画監督の松江哲明監督、映画評論家の松崎健夫さんも出席した。
番組は、WOWOWプライムで、前編が5月16日、後編が同23日放送。ともに午後1時から。3D版も同29日に放送。前編が午前11時半、後編が午後1時に放送。
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