ゴールデンウイーク真っただ中。でも「テレビは飽きたし、超混雑のスポットに人混みをかき分けて行くのもいや」という方もいるのでは? そんな方に足を運んでほしいイベントが、東京・下北沢の小スペース「しもきた空間リバティ」で5月1~4日に開かれているライブイベント「渦35」だ。
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「渦は日替わりでいろんなジャンルの人が登場します。初めての人もリピーターも楽しめるように組んでます。初めて見た人を気に入って、その人のソロライブや独演会に行かれるという人もいるんですよ」と話すのは、プロデューサーの木村万里さん。
万里さんは、毎日新聞などでコラムを書いたり、ライブのプロデュースをしたりと、笑いの業界の第一線を歩んできた。あの永六輔さんも、TBSラジオ「土曜ワイド」で、「今どんな人が面白いかは万里さんに聞くんです」とゲストに呼ぶほど信頼されている。
その万里さんがこだわってきたのはライブ。そして、こうやっていろんな人を渦のように巻き込んでいったら面白いのではないか? と考えたライブが「渦」だ。
「独演会や単独ライブだと、その人ばっかり見ている人だけになってしまう。信者ばっかり集まっちゃうとねえ。だから他の人にも見てほしい組み合わせを考えるんです」。そして、多くの出演者がテレビでおなじみ、ではない。「テレビ、新聞に取り上げられたからライブへ、ではなく、ライブで自分の好きな人に出会おう、というわけです。今はテレビではなくて、ライブの時代ですよ」と万里さんは言う。
そして万里さんは、東京・下北沢という場所にもこだわってきた。「自分が長年住んでるということもあるけれど、下北沢は演劇の街とずっと言われてきたから、私は下北沢を笑いの街にしたいんです」と話す。
7公演は、すべて「○○渦」というサブタイトルが付いている。たとえば「喋(しゃべ)り渦」は、3人のしゃべりのプロが登場。「松元ヒロさんを見に来たら山田雅人さんの魅力に気づいた、というのが渦のいいところ」。「和渦」は、初出演の落語家、三遊亭粋歌(すいか)さんに、浪曲の玉川奈々福さん、講談の神田松之丞さんという若手3人が何を見せてくれるか。「みどり渦」は、海外でも活躍するパントマイムのシルヴプレなど「この日だけで夫婦3組が出演するんですよ」とか。
万里さんイチ押しは「謎渦」。「なんだか分からない人ばかり。そこを楽しんでください」。まだ連休をどう過ごそうか決めてない方は、下北沢の街と笑いを楽しんではいかがだろうか。場所は、しもきた空間リバティ(下北沢駅南口)。3000円。「渦35」の詳細は、Facebook(https://www.facebook.com/uzu.fan)か木村万里さんのホームページ「まりしろ」(http://uzumarishiro.web.fc2.com/)へ。問い合わせは渦産業(03・5856・3200)、まで。(油井雅和/毎日新聞)
1日午後7時半「爆渦」=キン・シオタニ、加納真実、山本光洋、オオタスセリ、だるま食堂(完売・当日キャンセル分のみ)
2日午後2時半「和渦」=神田松之丞(講談)、三遊亭粋歌(落語)、玉川奈々福(浪曲・曲師=沢村豊子)
2日午後7時半「鉄渦13」=古今亭駒次、ダメじゃん小出、寒空はだか
3日午後2時半「謎渦」=ラブリー恩田、瀧川鯉八、上野茂都、小林のり一、ぺぺ桜井
3日午後7時半「夜渦」=ペーソス、ユリオカ超特Q、ナオユキ、仲八郎
4日午後2時半「喋り渦9」=山田雅人、松元ヒロ、林家彦いち
4日午後7時「みどり渦」=岡大介、バロン、おしどり、シルヴプレ、モロ師岡+楠美津香