第15回日本ミステリー文学大賞で新人賞を受賞した前川裕さんの小説「クリーピー」(光文社文庫)が、俳優の西島秀俊さん主演で2016年初夏に映画化されることが29日、明らかになった。ある夫婦が“奇妙な隣人”により事件に巻き込まれていくサスペンスで、黒沢清監督がメガホンをとり、西島さんは謎に挑む犯罪心理学者・高倉を演じる。西島さんは「身近で起きていてもおかしくない、そんな恐怖を描いたリアルで重厚な素晴らしい脚本です。監督、スタッフ、キャストの皆さんと、誰も見たことのないような恐怖をつくり出したいと思っています」と意気込みを語っている。
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同映画は、元刑事で犯罪心理学者の高倉(西島さん)が元同僚から依頼された一家失踪事件の分析に挑みつつ、自身も“奇妙な隣人”によって別の謎に巻き込まれていく……というストーリー。謎に巻き込まれる高倉の妻・康子役で竹内結子さん、謎の鍵を握る一家失踪事件の唯一の生き残りの早紀役で川口春奈さん、高倉の元同僚で謎を追う刑事・野上役で東出昌大さん、高倉家の隣に住む謎の主人・西野役で香川照之さんが出演する。
共演する東出さんは「憧れの黒沢清監督と、こんなにも早くご一緒できることに驚きはありましたが、大変うれしく、光栄に思います。クランクインの日が待ち遠しいばかりです。万全の準備をし、現場に臨みたいと思います」と意気込みをコメント。黒沢監督は「はっと気づいたら時すでに遅し。すぐお隣で地獄の門が開き、日常がガラガラと音をたてて崩れていく。そんな世にも恐ろしく、かつ胸のすく映画を私は一度撮ってみたかった」とコメントを寄せている。
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