名探偵コナン
#1187「エピソード“ZERO” 工藤新一水族館事件」
1月3日(土)放送分
話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回はMBSの深夜アニメ枠「アニメイズム」で放送中のオリジナルアニメ「Classroom☆Crisis(クラスルームクライシス)」です。MBSの前田俊博プロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。
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「Classroom☆Crisis」は、航空宇宙事業で名をあげた超一流企業・霧科コーポレーションを舞台にした企業モノと、同企業が経営する霧科科学技術学園を舞台にした学園青春モノが混ざった作品です。この2つに共通するのがA-TECというロケットエンジンを開発する部署であり、クラスなんですが、このA-TECの処遇を巡って経営者たちとA-TECのメンバーたち対立するお話になっています。
これまでは主に2人の主人公、A-TECを解散させようとする転校生であり上司の霧羽ナギサとクラス守ろうとする担任であり天才エンジニアの瀬良カイトの対立軸を中心に物語が進んでいましたが、第6話以降はナギサとA-TECのメンバーたちの学園生活が描かれ、さらに第8話から政治闘争編となり、いよいよ本格的に縦軸の話へと突入します。
最近のアニメでは見慣れない作品を志しました。企画当初の2012年ごろ、(シリーズ構成、脚本の)丸戸史明さんに1990年代ドラマのような青春学園モノのオファーをしたのですが、逆に「90年代ドラマのような社会派モノをやりたい」と思ってもみない返答がありました。ただ、意図はしていなかったのですが、アニメでは開拓されすぎていないこの分野に非常に魅力を感じました。結果、稟議(りんぎ)書や労使協調などアニメでは異例な言葉が飛び交う作品になっています。そこに新鮮さを感じて楽しんでもらえたらと思っています。
どっちなんでしょうね。制作スタッフとしてはどちらか一方だけに感情移入してもらうことは意図していません。人によってはカイトだろうし、人によってはナギサだろうと。視聴される方によって共感する相手が異なってくるだろうと思っています。
ちなみに私はどちらかというとナギサ派です。カイトは責任感あるようで実は全く言葉に説得力を伴っていないタイプですからね。逆にナギサは常に正論ですが人に冷たすぎるところがあります。2人ともタイプは違いますが、直球しか投げていなくて、でもこの直球のキャッチボールを続けていくうちにお互いがお互いにほだされていくさまを楽しんでもらいたいです。
アフレコ終わりにほぼ毎回飲みに行くのですが、ほぼ毎回、カイト役の森久保(祥太郎)さんが来てくれます。で、ずっとこの作品の話をしています(笑い)。そんなことを毎週繰り返していたらスタッフ陣の熱さを森久保さんも感じてくださったようで、イベントなどで「スタッフの熱量がとにかくすごくて、役者に伝わってくる」と言ってくださったのがうれしかったですね。
あと、ナギサ役の内田(雄馬)さんにだけ、実はほかの役者さんと違って先の物語を少しお話ししています。もちろん、ほかの役者さんには言わないでと口止めしているのですが、アフレコの休憩中にカオルコ役の堀江(由衣)さんが今後の展開予想をして内田さんを問い詰めていて、それがあまりの名推理でことごとく正解しているのでスタッフも内田さんも困っています(笑い)。ひょっとして90年代ドラマをタイムリー(?)にご覧になっていたのかなと勘繰っています。
前述しましたが、第6話以降はしばらくA-TECのメンバーたちの学園生活が描かれ、さらに第8話からは政治闘争編となり、いよいよ本格的に縦軸の話へと突入します。この政治闘争編では、A-TECどころか我々の委員会の予算が心配になるくらい大御所声優さんにたくさんご出演いただいています(笑い)。そして、このお話の舞台が近未来である理由も垣間見えるのでそこも楽しみにしてもらえたらと思います。
放送が始まってから「この作品のジャンルは何なのか?」とよく聞かれます。硬派な企業モノとは呼べないギャグ描写がたくさんありますし、一方で学園モノとは呼べないくらい前半は学園成分が薄いです(笑い)。もちろんSFでもありません。スタッフとしては企画段階からスローガンとして「90年代ドラマのような」というのがありまして、もっとも近い例えは「トレンディードラマ」ならぬ「トレンディーアニメ」だと思っています。ベタな展開やせりふ、分かりやすいフラグも伏線も随所にある中で、後半の政治闘争編を楽しんでもらえたらと思っています。
MBSプロデューサー 前田俊博
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