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11月21日(木)放送分
テニスプレーヤーの松岡修造さんが、WOWOWで放送するテニスの全米オープンの解説を担当することになり、このほど東京都内で取材に応じた。昨年は錦織圭選手が惜しくも準優勝した同大会。今年も熱い視線がそそがれる中、「優勝を期待している」と錦織選手にエールを送る松岡さんに、同大会の見どころなどについて聞いた。
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昨年の全米オープンでの錦織選手の活躍など、最近は国内で大きな話題を集めるテニスのグランドスラム(4大大会)。「日本の視聴者の見方が変わってきている」という松岡さんは、「グランドスラムのそれぞれの大会の雰囲気、文化がみんなに伝わり始めている。全豪オープンは自然を感じるもの、全仏オープンはおしゃれさ、ウィンブルドンは格式の高さ、全米は完全にお祭りという感じ」と各大会を表現した上で、全米オープンについて「まさにアメリカだからこそ、作り上げられた会場。今まで(終了した3大会)とは違う面白さを感じられる機会になると思う」と見どころを語る。
テニスのグランドスラムを放送しているWOWOWで、松岡さんが全米オープンの解説を担当するのは今回が初めて。現地で試合を解説する松岡さんは「テレビの一番の良さはスローがあること。スローの動きというものを説明するのが解説者であって、その部分を可能な限り、より面白く、『このスローの中には、こういうことがあったんですよ』と伝えるのが僕の役割」と見どころを交え、解説への意気込みを語った。
男子テニス界は、ノバク・ジョコビッチ選手、ロジャー・フェデラー選手、アンディ・マリー選手、ラファエル・ナダル選手の“ビッグ4”がけん引してきたが、松岡さんは「今はビッグ4時代から新しい勢力図というのが作り上げられている時」と分析し、錦織選手を「その新しい勢力の中のトップにいる選手」と評価する。一方で若手選手の台頭もあり、「それは錦織選手にとって怖いこと。だからこそ、今、勝ってほしいし、今がチャンス。錦織選手がこの2年の間に4大会の一つをとれば、彼がグランドスラム(1選手が同じ年の4大大会をすべて制すること)を達成できる可能性が高くなると思う。逆に言うと、この2年間でとらないと、若い選手がより強くなっていくので、グランドスラムの壁は高くなってしまう」という見方を示した。
さらに、5~6月に行われた全仏オープンで錦織選手が敗れたジョーウィルフリード・ツォンガ選手との対戦を例に出し、「想像できない壁がグランドスラム(4大会)には待ち構えている。そういうのをみんな体験している。あとは圭が(壁を)破るしかない。それを破るためには、グランドスラムで勝てる心を見つけるしかない」と語り、「(全米オープンでの)優勝を期待しているし、優勝できるというのは大前提だが、どんな状況でも僕は錦織選手を信じていると彼に言いたい。僕は錦織選手を小さい頃から知っているし、何を目指しているかも知っている。応援し続けるということを錦織選手に対して伝えたい」と熱くエールを送った。
「全米オープンテニス」は31日~9月14日にWOWOWで連日生中継。初日は無料放送。
<プロフィル>
まつおか・しゅうぞう。1967年11月6日生まれ、東京都出身。10歳で本格的にテニスを始め、高校2年生でテニスの名門である福岡県の柳川高校に編入。高校総体で単・複・団体で3冠を達成する。その後、単身米フロリダ州のハリーホップマン・テニス・キャンプに参加。86年にプロに。92年にKALカップで優勝、ステラアルトワグラスコート選手権で準優勝、95年にウィンブルドンでベスト8。98年のプロツアー卒業後はジュニアの育成に取り組んでいるほかスポーツキャスターとしても活躍している。
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