頑固な独身のおじいさんが最後の恋に挑む韓国映画「チャンス商会~初恋を探して~」(カン・ジェギュ監督)が25日から公開される。「シュリ」(1999年)、「ブラザーフッド」(2004年)など、アクション大作で知られるカン監督が、温かいラブストーリーを生み出した。
あなたにオススメ
来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹” 朝ドラヒロインまで手が届くか
チャンスマートで働くソンチル(パク・クニョンさん)は一人暮らし。頑固で口うるさく、海兵隊出身が自慢だ。再開発に町全体が積極的な中、計画に1人で反対している。孤独死も意識し始めていたころ、向かいに引っ越してきたグンニム(ユン・ヨジョンさん)に引かれていく。マートのチャンス社長(チョ・ジヌンさん)にデート指南をしてもらい、ソンチルは初デートをクリアする。以来、デートを重ねていく2人。チャンスをはじめとする町の人たちが、ソンチルの恋を応援していくのだが、そこには秘密が隠されていた……という展開。
古い商店街の小さなスーパーで働くおじいさん、ソンチル。時代に取り残された老人の最後の恋が、ピュアにつづられていく。怒りっぽくて忘れっぽいソンチルのぎこちない態度が笑いを誘い、ベテラン女優ユンさんが演じるマドンナが、ピンクの洋服もよく似合っいて、かれんで可愛らしい。ほのぼのとした恋物語の一方で、再開発に判を押さないソンチルを、あの手この手で乗せようとするチャンス社長との攻防がテンポよくコミカルに展開されていく。この二つの物語が融合し始めたとき、映画は全く違った色彩を帯びてくる。冒頭、ソンチルの家に開かずの間があることが告げられ、この人には秘密があるのだと分かる。しかしこの映画は、秘密の種明かしが重要なのではない。秘密がほどけて違った角度から登場人物が見えたときの、見る者それぞれにもたらされる大きな愛の方が大切なのだ。最近の韓国映画は祖父母世代をリスペクトする作品が多いが、おじいさんを主人公にした今作も、そんな流れの一つかもしれない。ソンチルを演じるベテラン俳優のパクさんは、バラエティー番組などにも出演し、韓国のお茶の間でも人気があるのだとか。また、今作でK-POPグループ「EXO」のチャンヨルさんが映画デビューを飾っている。25日からTOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほかで公開。(キョーコ/フリーライター)
<プロフィル>
キョーコ=出版社・新聞社勤務後、映画紹介や人物インタビューを中心にライターとして活動中。趣味は散歩と街猫をなでること。
2012年から7シリーズにわたって放送されたテレビ朝日系の人気ドラマの完結作となる映画「劇場版ドクターX」(田村直己監督)のクランクアップ写真が公開された。主演の米倉涼子さんをは…
俳優の米倉涼子さんが12月22日、東京都内で行われた主演映画「劇場版ドクターX FINAL」(田村直己監督)の“舞台あいさつFINAL”に登場。イベント終盤にあいさつを求められた…
花沢健吾さんのマンガが原作の映画「アンダーニンジャ」(福田雄一監督、2025年1月24日公開)の新キャストが発表された。津田健次郎さんが、謎の存在「アンダーニンジャ(UN)」の声…
木村拓哉さんが12月21日、歌舞伎町シネシティ広場(東京都新宿区)で行われた、主演映画「グランメゾン・パリ」(塚原あゆ子監督、12月30日公開)のレッドカーペットイベントに登場。…
12月20日公開の映画「【推しの子】-The Final Act-」(スミス監督)の前夜祭イベントが12月19日、東京都内で行われ、伝説のアイドル・アイを演じる齋藤飛鳥さんが登場…