注目映画紹介:「ディーン、君がいた瞬間」ジェームス・ディーン没後60年に明かされる歴史的写真誕生の裏側

「ディーン、君がいた瞬間」のワンシーン Photo Credit:Caitlin Cronenberg,(C)See-Saw Films
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「ディーン、君がいた瞬間」のワンシーン Photo Credit:Caitlin Cronenberg,(C)See-Saw Films

 ハリウッド俳優で若くして亡くなったジェームズ・ディーンと写真家のデニス・ストックの友情を描いた映画「ディーン、君がいた瞬間(とき)」(アントン・コービン監督)が19日に公開される。映画は、まだ無名の新人俳優だった頃のディーンが、若手写真家のストックと出会い、LIFE誌に載せるための密着取材を兼ねた2週間におよぶ旅路の真相に迫る。「アメイジング・スパイダーマン2」(2014年)などで知られるデイン・デハーンさんがディーンを、「トワイライト」シリーズのロバート・パティンソンさんがストックを演じている。

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 1955年、若手写真家のデニス・ストック(パティンソンさん)は、世界を驚かすような写真を撮らなければと焦っている中、パーティーで無名の新人俳優であるジェームズ・ディーン(デハーンさん)と出会う。ディーンがスターになることを確信したストックは、LIFE誌に掲載するための密着撮影をディーンに持ち掛け、ロサンゼルス、ニューヨーク、そしてディーンの故郷のインディアナまで共に旅をする。最初は心が通じ合わなかったが、次第に互いの才能に刺激されていき……というストーリー。

 タイトルは伝説の映画スターであるディーンの伝記的映画のようだが、実際は才能ある若者2人が出会い、交流を深めていく姿がじっくりと描かれている。そして今なお人々を魅了してやまないタイムズスクエア前で撮られた伝説的な写真がいかにして誕生したかを目の当たりにすることができる。被写体と撮影する側という通常とは違った距離感の2人が醸し出す空気は繊細で、どことなく破滅のにおいを漂わせる表現に心奪われた。デハーンさんが見事なまでにディーンのたたずまいを再現しつつ、決して物まねではないリアリティーで魂を込めて演じ切り、まさにそこにジェームズ・ディーンがいるかのような存在感だった。19日からシネスイッチ銀座(東京都中央区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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