アジア最大級の映画祭「第28回東京国際映画祭(TIFF)」が31日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(東京都港区)で行われたクロージングセレモニーで閉幕した。16作品が出品されたコンペティション部門の最高賞「東京グランプリ」はホベルト・ベリネール監督の「ニーゼ」が獲得した。また、日本映画界へ目覚ましく貢献している人へ贈る今年新設された「ARIGATO(ありがとう)賞」には女優の広瀬すずさん、樹木希林さん、リリー・フランキーさん、細田守監督、レベルファイブの日野晃博社長が選ばれ、授与式に出席した。
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東京グランプリに輝いた「ニーゼ」は、実在した不屈の女性精神科医の苦闘を描いた作品。ベリネール監督は「この映画を作るのは長いプロセスで、困難があった。13年間をこの映画に捧げてきました。彼女(主人公ニーゼ)を知っている人は本当に少ない。私は彼女を世界に紹介したい。それでこれだけ長い時間がかかってしまった」と明かし、「東京という街が大好きです。今この東京に滞在している世界各国のフィルムメーカーにお礼を申し上げたい」と感謝の言葉を語った。
最優秀男優賞は「地雷と少年兵」(マーチン・ピータ・サンフリト監督)のローラン・モラーさんとルイス・ホフマンさん、最優秀女優賞は「ニーゼ」のグロリア・ピレスさんが受賞。最優秀監督賞は「カランダールの雪」のムスタファ・カラ監督、審査委員特別賞は「スリー・オブ・アス」(ケイロン監督)に贈られた。
TIFFは1985年にスタート。28回目の今年は22~31日に六本木や新宿の劇場などを会場に開催された。オープニング作品はロバート・ゼメキス監督の最新作「ザ・ウォーク」で、クロージング作品は佐藤浩市さん主演の「起終点駅 ターミナル」(篠原哲雄監督)。コンペティション部門には竹内結子さん主演の「残穢(ざんえ)-住んではいけない部屋-」(中村義洋監督)などが出品されていた。
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