米女優のメリル・ストリープさんが24日、東京都内で行われた主演映画「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」(スティーブン・フリアーズ監督)の来日記者会見に登場した。今作は、明日25日に開幕する「第29回東京国際映画祭」のオープニング作品で、ストリープさんは「前回(来日した際)の2倍の人に圧倒されています。オープニングに選ばれてすごく光栄。この作品を代表して日本に来られたのでうれしい」と喜んだ。一緒に来日する予定だった共演のヒュー・グラントさんが急きょ来られなくなったことについて、「私だけ今、暇だったの」と説明して笑いを誘った。
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映画は、1944年に音楽の殿堂カーネギーホールでコンサートを開き、伝説として今もなお語り継がれる音痴のソプラノ歌手、フローレンス・フォスター・ジェンキンスさんを題材にしている。ニューヨークの社交界で名の知られたマダム・フローレンスは、ソプラノ歌手になる夢を追い続けていたが、自身の歌唱力のなさに気づいていない。夫のシンクレアは、愛する妻に夢を見続けさせるため、マスコミを買収して信奉者だけを集め、小さなリサイタルを開催していたが、ある日、フローレンスがカーネギーホールで歌うと言い出し……というストーリー。ストリープさんがフローレンスを演じ、その夢を支える夫役をグラントさんが演じている。
現在67歳のストリープさんは「アメリカの映画史で初めて70歳の女性が主人公じゃないかしら。実年齢よりかなり上の役を演じていますが、何とかそれはできました」とちゃめっ気たっぷりに語った。“音痴”の役作りは「2カ月間トレーニングした」といい、「アリアをきちんと歌えるようトレーニングしました。最後の2週間で、それを崩す(音を外して歌う)訓練を受けました」と役作りの苦労を明かした。
来日については「おいしいおすしが大好き。いつも食べたいんですけれど、日本でしか食べられないので日本に来なくてはいけない」と話し、昨日は京都を訪れたといい「豆腐を食べました。アメリカでは1種類しかないんですが、京都には、ありとあらゆる豆腐の種類があったので、びっくりしました。ファンタスティック!」と日本を満喫している様子だったが、「2020年の東京五輪にも来てくれる?」と記者から質問されると、「メイビー……。人が多いのが苦手。アメリカのときもオリンピックには行ってない」と苦笑し、「2020年まで待たなくても、その前に来ます」と次の出演作での再来日を約束していた。同映画は、25日~11月3日に六本木ヒルズ(東京都港区)を中心に都内各所で開催される東京国際映画祭のオープニング作品として上映される。公開は12月1日。
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