放課後カルテ
第7話 お前が学校に来ようが来まいがどうでもいい
11月23日(土)放送分
ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組について、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は、綾野剛さんが不老不死の怪物を演じる「フランケンシュタインの恋」(日本テレビ系)だ。
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人の死体をつなぎ合わせて誕生し、一般的には「フランケンシュタイン」と呼ばれているキャラクターだが、厳密には英作家のメアリー・シェリーが書いたゴシック小説「フランケンシュタイン」に登場する「怪物」というのが呼び名としては正しい。小説、ホラー映画のほか、日本でも「フンガー」しかしゃべれない某マンガのキャラクターだったり、最近はウエディングドレスをまとった女性版がゲームに登場したりと、「ドラキュラ」「狼男」「ゾンビ」などと並んで日本でも親しまれている。
今回綾野さんが演じるのは、そんな世界的に有名なキャラクターを思わせる「怪物」だ。120年前に、命を生み出したいという強い思いに取りつかれた男によって生まれた怪物は、人里離れた森の奥で孤独に暮らしてきた。しかし、ひょんなことから二階堂ふみさん演じる大学生の津軽継実に出会ったことをきっかけに、森を出ることになる。ピュアな心を持つ怪物は、恋や友情、世界を知っていくが、怪物には人と触れ合えない秘密があった……というストーリーだ。
現代劇で実在しないものを扱うと、ともすれば冷めてしまったり、置いていかれてしまうケースも多い。そしてお茶の間で楽しむテレビドラマではその確率はぐんと上がる。しかし、本作は綾野さん、二階堂さん、津軽に恋心を抱く先輩役の柳楽優弥さんをはじめとした“カメレオン俳優”たちの競演もあって、独特の雰囲気を保ったまま物語に引き込まれる。笑顔でもどこか切なくてもの悲しい怪物の雰囲気は綾野さんあってのものだろう。
悲しい出来事が起きないはずがないという設定だが、ドラマが丁寧に作られているので見守っていきたい気分にさせられる。また、劇場版アニメ「君の名は。」でも話題を集めたロックバンド「RADWIMPS」の主題歌「棒人間」も作品のイメージ通りで、雰囲気作りに大きく貢献している。個人的には綾野さんの鍛え上げられた肉体に驚かされた。サービスシーンもあってオンエアでは話題を集めるのでは。
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