東京ゲームショウ2017:話題作「モンスターハンター:ワールド」を体験 リアルすぎるモンハンに驚愕

「モンスターハンター:ワールド」(C)CAPCOM CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
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「モンスターハンター:ワールド」(C)CAPCOM CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

 幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催中の最新ゲームの祭典「東京ゲームショウ2017」が23日から一般公開される。毎回試遊に長蛇の列ができ、今年も人気タイトルの最有力候補に挙げられているのが「モンスターハンター」(カプコン)だ。今回は実に9年ぶりの据え置き機向け新作として注目を集めている「モンスターハンター:ワールド」(2018年1月26日発売予定)を体験してみた。

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 「モンスターハンター」シリーズは、プレーヤーがハンターとなってモンスターを倒していくハンティングアクションゲームの人気シリーズ。“モンハン”の愛称で親しまれ、シリーズ累計4000万本の大ヒットを記録。今回体験する「モンスターハンター:ワールド」は、9年ぶりとなった据え置きハードでの新作、しかも7年ぶりにソニーのゲーム機向けに発売されることでも話題のタイトルだ。

 記者は、新作が発売されるたびに発売日に購入してはやり込んでいたのだが、実のところ、シリーズを追うごとにタイトルあたりのプレー時間が短くなってきていた。確かに遊ぶと面白いし満足感が得られる。しかし仕方ないことだが、かつての新鮮味が薄れてきていたのも事実だった。

 そんなモンハン“セミリタイア組”の記者だったが、E3で公開された「モンスターハンター:ワールド」の映像には心を躍らされた。凹凸の激しい原始のままの大地を闊歩(かっぽ)するモンスターの様子を、息を潜めて観察する……。大自然のにおいさえ感じられそうな美しいグラフィックにわくわくさせられたのだ。

 「モンスターハンター:ワールド」では、やはり注目のポイントの一つが、据え置きハードだからこそ表現できた圧倒的な世界観だ。ちょっとした地面のへこみや傾き、川のせせらぎや草木のざわめき、生き物たちの息づかいまで感じられそうなリアルなグラフィックは圧巻。さらに、ゲーマー的な目線から言えば、フィールドのエリアチェンジがないため、追っかけたり追っかけられたりというモンスターとの距離感もよりリアルに感じられる。

 フィールドではキャンプで武器などの装備を替えられるのもポイント。未開の地に降り立ち、キャンプであれこれ試行錯誤しながらモンスターをハントするという、これまた“狩り”っぽい仕掛けだ。

 “狩りっぽさ”という点では、今回新たに導入された「導蟲(しるべむし)」も大きな役割を果たしている。フィールド上に隠れたモンスターの足跡や爪痕などの痕跡を「導蟲」に覚えさせることで、「導蟲」に導いてもらい、お目当てのモンスターを探し当てることができる。いわば猟犬のような役割で、さながら“マタギ”のような気分で狩りを楽しめるのだ。

 リアルという面では、モンスター同士の縄張り争いがあるのもポイント。これまでのタイトルでもちょっとした小競り合いはあったが、今回はモンスターの縄張り意識がすさまじい。近くにいると、プレーヤーそっちのけで“ガチ”のけんかを始める。その隙を突いて攻撃したり、一息ついたりできるので、どういう場所で戦い始めるかという点も、狩りを成功させるための秘訣(ひけつ)になりそう。

 また、プレーヤーが操作するハンターの動きが一新されているのも、“モンハンユーザー”にとっては大きな変化だろう。以前は回復薬を飲むと、飲んだ後で必ずガッツポーズを取っていたため、その間に攻撃されて回復した以上のダメージを食らうという何とも切ない状態に陥っていたが、今回は「歩きながら回復」できる! 石ころなどの採取のモーションも大幅に短縮されていて、歩きながら拾えるイメージ。こういったところもよりリアルになったといえる。

 ゲームショウでは、新フィールドの「古代樹の森」を舞台に、獲物を丸のみににしてしまうという賊竜「ドスジャグラス」を討伐する初級と、好戦的な蛮頭竜「アンジャナフ」を相手にする上級を体験してみたが、どちらのモンスターも「古代樹の森」の生態系に実在する“生き物”じゃないかと思わせるような動きで、両者が出くわした時の激しい縄張り争いにしばらく見とれてしまったほど。自分が操作するハンターも含めて、すべての生き物が互いの存在を意識して生息しているのが分かるのだ。

 これまでのモンハンと比べると、今回の「ワールド」はまさに「世界」を作り上げているという印象が強い。間違いなくモンハンなのだが、よりスケールが大きく骨太になっている。これまでのモンハンの“お約束”が通用しないともいえるが、その“お約束”が新規ユーザーにとっての壁になっていたのもまた事実だ。記者のようなモンハンユーザーには新しい驚きを、新規ユーザーには遊びやすくてわくわくする“狩りゲー”になっているといえるのではないか。来年1月の“狩猟解禁”が今から待ち遠しい。

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