故・水木しげるさんの「水木しげる漫画大全集」シリーズの完結を記念したイベント「第5回『バオーンの夕べ』」が24日、東京都内で行われ、全集の責任監修を務めた作家の京極夏彦さんらが登場した。全集は5月に全巻が刊行され“完結”を迎えたが、イベントの冒頭で京極さんは「良い本を作ろうと努力をして参りましたし、コンプライアンス重視で努めて参りました。にもかかわらず、いくつか看過できない重大なミスがあるわけです。今回は、謝罪会見のためにお集まりいただきました」と刊行後に誤植などが見つかったことを明かした。
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イベントの第1部は、「謝罪物件」として、スクリーントーンがはがれていたり、別のページのネームがマンガのコマに入ってしまっているといった刊行後に発覚したミスを観客に発表。京極さんは、「(ミスが見つかった時は)東尋坊に身を投げようかといろいろ考えました。やめましたけどね」と冗談めかして語り、会場を沸かせた。
113冊にも及ぶ全集の責任監修を務めたことを京極さんは「大変でした」と振り返り、「その割に大きな間違いは少なかったのではないかな。(今回発表したミスより)大きいのが見つかったら、もう一度謝罪します」と語った。
イベントは、第2部で水木さんが登場する貴重な映像が流され、第3部では観客へのプレゼント大会を実施。京極さんは最後に、現在「ゲゲゲの鬼太郎」のテレビアニメ第6期が放送されていることに触れ、「テレビアニメは、子供も大人も見ています。皆さんは原作も面白いと薦めてみてください。100年、200年、水木作品を語り継いでいただきたい」と呼びかけた。イベントには、全集の編集委員を務めたライターの村上健司さん、デザイナーの坂野公一さんも出席した。
「水木しげる漫画大全集」は、2013年6月から刊行がスタート。水木さんの貸本デビュー作から未発表作品までを完全収録。「ゲゲゲの鬼太郎」のシリーズ全作を網羅している。補巻・別巻含めて全113巻。
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