俳優の志尊淳さん主演の映画「走れ!T校バスケット部」(古澤健監督)が3日から丸の内TOEI(東京都中央区)ほかで公開される。連戦連敗の雑草バスケ部の奮闘を描いた松崎洋さんの同名ベストセラー小説が原作。志尊さん演じる田所陽一がバスケ部の仲間たちと共に成長していく姿を描いた青春ストーリーだ。部の仲間や先輩役でイケメンが多数出演。劇中の多くを占めるプレーシーンも見どころだ。
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中学時代、バスケ部のキャプテンだった陽一(志尊さん)は強豪・白瑞(はくすい)高校に入学。1年生ながらエースとして活躍する。しかし、親友をいじめから救ったことで自分自身が標的になってしまい、バスケットボールをやめる道を選ぶ。
二度とバスケはしないと誓った陽一だが、転入先のT校(多田野高校)でバスケ部の新たな仲間たちと出会い、再び活動することを決意。弱小バスケ部でバスケの楽しさを思い出す陽一。さまざまな困難を乗り越えて迎えたウインターカップで、陽一と新生T校バスケ部は因縁の白瑞高校を対決することになる……というストーリー。
弱小T校バスケ部のキャプテン・矢嶋俊介役で佐野勇斗さん、部員の牧園浩司役で佐藤寛太さん、川久保透役で鈴木勝大さん、川崎裕太役で戸塚純貴さん、マネジャーの佐藤浩子役で早見あかりさんが出演。バスケ部顧問の小山先生役でYOUさん、陽一の父・正道役で椎名桔平さん、陽一の先輩で、大学バスケット界のスター選手として名をはせる佐藤準役で竹内涼真さんも出演している。
見どころの一つがバスケシーンだ。佐藤さん以外は全員初心者だったというが、元日本代表の半田圭史さんが指導。撮影前の特訓3カ月の成果が出たのか、劇中ではみな初心者とは思えないほどスピード感のあるボール運びを披露している。
陽一は、いじめに遭った過去を抱えながら、新しい環境で仲間と共に前を向いて歩いていく。周囲を気づかう優しい陽一に、柔らかい雰囲気の志尊さんがぴったりで、好感の持てる魅力的なキャラクターに仕上がっている。個人的には、椎名さんとの親子のシーンが実にしっくりしていて、好印象だった。(河鰭悠太郎/フリーライター)
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