桂正和さんの名作マンガが原作の連続ドラマ「電影少女 -VIDEO GIRL MAI 2019-」(テレビ東京ほか)に出演中の武田玲奈さん。昨年1月期に放送され、西野七瀬さんが“ビデオガール・アイ”を演じた実写版「電影少女」の新シリーズ。武田さんは萩原利久(はぎわら・りく)さん扮(ふん)する叶野健人が思いを寄せる現役女子高生モデルの「カワユナ」こと朝川由那を演じている。「私も(高校生の頃から)モデルの仕事をやっていたので、いろいろと役と重なる部分が多くて。カワユナは『私には何もない』ってよく口にするんですけど、それに影響を受けて、ネガティブになってしまうくらい、役に入り込んでしまった」と振り返る武田さんに話を聞いた。
ウナギノボリ
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「電影少女」は、「ウイングマン」「I”s」で知られる桂さんが1989~92年にマンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載。恋に悩む高校生の弄内(もてうち)洋太が不思議なレンタルビデオショップで借りてきたビデオを再生すると、いきなり美少女が画面から飛び出してきて……というストーリー。
実写ドラマの前作は、昨年1月期に西野さんと野村周平さんのダブル主演で、原作から約25年後の2018年を舞台に描かれた。新シリーズの今作は、“悪のビデオガール”神尾マイ(山下美月さん)と、彼女によって道を踏み外していく少年・叶野健人(萩原さん)の物語。武田さん演じるカワユナはドラマのオリジナルキャラクターだ。
武田さんから見たカワユナは、「いろいろとコンプレックスがあったり、ネガティブな面があったり、自分にあまり自信がない女の子」。その上で「私も自分に自信を持っているわけではないので、そういった部分は重なりますし、カワユナのせりふも結構、共感というか、『なるほどね』ってなる。一時期『私には何もない』ってせりふにすごく影響されて、私自身が『何もない』って思ってしまったくらい。それくらい腑(ふ)に落ちてしまった」と話す。
撮影中はカワユナの言葉に共感し、ある意味“洗脳”されてしまうくらい役に入り込んでいたという武田さんは「今までにはなかった感覚」と明かす。一方で、近しい役をやったことが、自分を見つめ直すきっかけにもなったようで、「自分は言葉で伝えることが苦手なので、少しでも向上できたらいいなって思いますし、明るい太陽みたいな女の子になれたら」と前向きに語る。
現在21歳の武田さんにとって、役を通して体験する高校生活は既に懐かしいものになりつつある。「クラス、教室のシーンで、みんながいる中、いくつかのグループができていて、こんな光景あったなって思いましたね」としみじみ。制服を着る役については「やれるうちにやっていきたい」と意欲も。
そんな武田さんの気持ちが今、最も向かっているのが「芝居をする」ということ。今年3月まで放送されたNHKの連続ドラマ「トクサツガガガ」では、主人公の会社の同僚を演じていた。「やったことのない役にも挑戦していきたくて。社会人の役もちょっとずつ増えてきているので、どんどんとやりたいですし、時代劇にも挑戦してみたい。あとはコメディーもやりたいですね」と目を輝かせていた。
「木ドラ25『電影少女 -VIDEO GIRL MAI 2019-』」はテレビ東京で毎週木曜深夜1時に放送。Amazonの動画配信サービス「Amazon Prime Video」で見逃し配信され、BSテレ東でも放送されている。
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