ぼくらの7日間戦争:12月に劇場版アニメ化 宮沢りえ主演の実写映画から30年 舞台は2020年

劇場版アニメ「ぼくらの7日間戦争」のティザービジュアル (C)2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会
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劇場版アニメ「ぼくらの7日間戦争」のティザービジュアル (C)2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会

 1988年に女優の宮沢りえさん主演で実写映画化された宗田理さんのベストセラー小説「ぼくらの七日間戦争」が劇場版アニメ化され、12月に公開されることが6月11日、明らかになった。劇場版アニメのタイトルは、原作タイトルの「七」を「7」とした「ぼくらの7日間戦争」。2020年が舞台で、「原作のスピリットを受け継いだ新たなストーリー」となるという。ティザービジュアル、特報も公開された。

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 ティザービジュアルは、「ここが、スタートラインだった――」というコピーが書かれ、6人の少年少女たちが並び立つ後ろ姿が描かれている。特報は、主人公の守を中心に、それまでの何気ない日常生活から大人に対する抵抗の始まりと、少年少女が大人へと成長するはじめの一歩、“スタートライン”を表現しているという。

 劇場版アニメは、実写映画で描かれた“七日間戦争”から30年ほどの時が流れた2020年を舞台に“7日間”の冒険が描かれる。テレビアニメ「ブレイブビーツ」で監督デビューし、「ドリフェス!」などを手がけた村野佑太さんが監督を務め、劇場版アニメ「ブレイブストーリー」や「DEVILMAN crybaby」などを手がけた大河内一楼さんが脚本を担当する。

 原作「ぼくらの七日間戦争」は、累計発行部数2000万部を超える「ぼくら」シリーズの第1作で、1985年に刊行。親や教師からの管理教育に反抗し、廃工場に立てこもって大人たちをやっつける少年少女たちの“七日間戦争”を描いた。その後も30年にわたって40作を超える続編が発表され、「ぼくら」シリーズの世界では、主人公の菊地英治や中山ひとみは中学生から高校生、大学生、そして大人へと成長していく姿が描かれている。

 1988年に公開された実写映画は、宮沢さんの女優デビューにして初主演作として注目を集め、戦車や廃工場でのアクションといった大胆な演出が反響を呼んだ。3人組ユニット「TM NETWORK」が主題歌「SEVEN DAYS WAR」を担当した。

 劇場版アニメの企画の発端は、実写映画公開から30年を迎え、「ぼくら」シリーズの累計発行部数が2000万部を超えたことがきっかけだったという。原作者の宗田さんに「ぼくら」の世界で現代の少年少女たちが戦う“7日間戦争”をアニメーションで表現したいと提案したところ、シリーズのテーマである「大人への挑戦」と「ユーモラスな戦い」を描くことを条件に再映画化を快諾されたという。

 ◇スタッフ(敬称略)

 監督:村野佑太▽脚本:大河内一楼▽キャラクター原案:けーしん▽キャラクターデザイン:清水洋▽制作:亜細亜堂

 ◇原作の宗田さん、村野監督のコメントは以下の通り。

 ・宗田理さんのコメント

 子どもたちが常に抱いているいたずら心や冒険心、悪い大人への挑戦を子どもの視点から描こうと思ったのがきっかけでこの物語は生まれました。今もこのテーマを変えることなく、シリーズの新作を書き続けていますが、これが子どもの本心をついているから、いつになっても子どもたちの心をとらえて読み続けられているのではないかと思います。これは作者にとってこの上ない喜びです。

 今回、この作品が新しいストーリーのアニメ映画になります。アニメ映画には小説とは違う感動と面白さがあります。あの物語がどんなふうに表現され、みなさんをとりこにするのだろう。それを想像すると、原作者としてもわくわくしてきます。小説とは違う感動をぜひ劇場で体験してください。

 ・村野佑太監督のコメント

 解放区より愛をこめて――。原作を読んで胸が一番高鳴った場面です。今の子どもたちが必要としている解放区とはなんだろうか。原作の発表された時代ほど大人は物分かりの悪い人間ばかりではないし、生まれた時から当たり前にあるネット環境は大人に内緒で冒険することをたやすくさせました。しかしどうやら、自分たちの自由な居場所を獲得しやすくなったと同時に、その居場所を守るためにはまた別の不自由さが生まれているみたいです。今の子どもたちが巻き起こす、新しい7日間の冒険。原作と、そしてかつての映画に精いっぱいの敬意を持って、新しい「ぼくら」の7日間戦争を紡いでいけたらと思います。

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