唐沢寿明さん主演の連続ドラマ「ボイス 110(イチイチゼロ)緊急指令室」(日本テレビ系、土曜午後10時)第5話(8月10日放送)にゲスト出演し、話題となった女優のソニンさん。近年、舞台を中心に活動し、2015年度の第41回菊田一夫演劇賞、2018年度の第26回読売演劇大賞・優秀女優賞を受賞するなど、演劇界で高い評価を得てきたソニンさんは、7年ぶりのドラマとなった「ボイス」で、子供への虐待が疑われる母親として、舞台経験で培われた演技力を遺憾なく発揮し、「怖すぎる!」などと、SNSを大いに沸かせた。来年の10月でデビュー20周年を迎えるソニンさんに、女優として現在の思いなどを語ってもらった。
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現在のソニンさんを語る上で、舞台女優としての活躍は切っても切り離すことができない。その大きな転機になったのが、2008~2009年に上演された「ミス・サイゴン」。「ターニングポイントは、その時その時とたくさんあるんですけど。舞台で生きていきたいって、初めて自分の思いと環境とがガチャンって合わさったのが『ミス・サイゴン』でした。作品自体も重く、テーマも深かったですし、役の人生を3時間生きることで、『ここでやっていきたいかも』って自分の選択に気づけたというか」と振り返る。
他にも「舞台をやる楽しさを教えてくれた作品はたくさんある」としながらも、「今の自分を形成し、ここまで舞台を続けさせたきっかけになったのは『ミス・サイゴン』。舞台を始めて間もなかったというのもありますけど」としみじみするソニンさん。以降「舞台に専念したいという気持ちが強くなっていった」結果、バラエティーはもちろん、女優としてドラマや映画といった映像作品への出演が減少。また2012年から翌2013年にかけて、文化庁新進芸術家海外研修制度で1年間、米ニューヨークに留学し、日本での芸能活動はストップすることに。
そこに迷いはなかったのか聞くと、ソニンさんは「仕事がなくなるんじゃないかって周りに心配もされたんですけど、自分の気持ちに従うことを優先した」ときっぱり。また「ニューヨークではみんな堂々と生きていて、それぞれを認めている。もちろん差別はありますけど、みんな自分らしく生きていて、ここで生活したら何か自分が迷っていることへの答えが見つかるかもしれないと思ったんですね」とニューヨーク留学の理由の一端を明かしてくれた。
帰国後は前述の通り、活動の中心が舞台となり、テレビからは遠ざかったソニンさんだが、その選択に後悔はなかったという。「舞台に専念して良かったなって一つ思うのは、ニューヨークから帰ってきてから、舞台で賞をいただけたこと。もちろん賞をもらうためにやっているわけではないんですけど、それによって『ソニンって賞をもらうくらい演劇界で頑張っているんだ』って知ってもらえるきっかけにもなったから」と話している。
一方で、今改めて「メディア(テレビなど)に出ていくことの大切さを感じている」と明かすソニンさん。そこには年々、舞台やミュージカルの注目度が上がってきているからこそ、この機会により多くの人に舞台の良さを感じてもらいたいという思いがある。「舞台って来てもらわないと見られないし、そうじゃない人たちにとって、私はいないも同然なんですね。もっともっと舞台が市民権を得られればいいと願っている。だからこそ、メディアに積極的に出るべき」と力を込める。
そういった意味でも「ボイス」出演は格好のアピールの場になったわけだが、ドラマで見せた迫真演技は“女優・ソニン”の一つの側面でしかないし、まだまだ本人は演じることに対して貪欲だ。
「有言実行」が自分の中のテーマで、「人の人生を動かすくらい感動させられる表現者になりたいっていう気持ちがある」と語るソニンさんは、「言った言葉に責任を持たない人って、私は信用ができないし、自分に対してもそう。自分でこうと決めたら、死に物狂いでやって、あきらめがつくまでは頑張るっていうのがある」と前置きした上で、「毎回、舞台では見に来られた方の人生を変えるくらいのエンターテインメントをお届けするくらいの気持ちでやっていて。もちろん、共演者、スタッフ、作品といろいろな力を借りてはいますけど、そこに手応えも感じているから、この作品のメッセージを通じて、こういう思いを伝えたいとかがある限り、私はやり続けるつもりです」と、20周年のさらにその先を見据えていた。
*……デビュー20周年に向けたカウントダウンライブ「SONIM’s 20th ANNIVERSARY COUNTDOWN」を開催。10月18日、COTTON CLUB(東京都千代田区)、同28日、Brooklyn Parlor OSAKA(大阪市中央区)で行われる。
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