三森すずこ:米ドラマ「マニフェスト」の吹き替えで挑戦 「息問題」に悩みも

海外ドラマ「MANIFEST/マニフェスト」の日本語吹き替え版に声優として出演する三森すずこさん
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海外ドラマ「MANIFEST/マニフェスト」の日本語吹き替え版に声優として出演する三森すずこさん

 2018年9月に米国で放送開始の大ヒットドラマ「MANIFEST/マニフェスト」が、スーパー!ドラマTVで10月15日から日本で独占初放送される。日本語吹き替え版で、主人公のミカエラ・ストーン(メリッサ・ロクスバーグさん)の声優を務めるのが、アニメ「ラブライブ!」「探偵オペラミルキィホームズ」などで知られる三森すずこさんだ。三森さんが吹き替えで主演を務めるのは初めて。「挑戦だった」という収録について聞いた。

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 ◇どんどん声が低くなり…

 「マニフェスト」は、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズや「フォレスト・ガンプ/一期一会」で知られるロバート・ゼメキス監督が製作総指揮を務めたドラマ。ジャマイカを飛び立ったニューヨーク行きのモンテゴ航空828便は、突然発生した乱気流に巻き込まれるが、無事に着陸。空港に降り立った乗員乗客たちは、5年半以上の月日がたったと告げられる。ニューヨーク市警察に勤務する刑事でミカエラ・ストーンが、自分たちに起きた現象の謎を解き明かそうとする。

 三森さんは、これまでインド映画「チェンナイ・エクスプレス~愛と勇気のヒーロー参上~」などで吹き替えに挑戦したことはあるが、海外ドラマシリーズの主役は初めて。「マニフェスト」で演じたミカエラは、声が低めで、大人なイメージの女性。強さも感じる。

 「元々、メリッサさんの声が低いんですね。音響監督から『もうちょっと低く』と指示され、どんどん低くなりました。私、この声でずっとしゃべれるかな!? というトーンだったんです。役者さんがしゃべっているので、低いけど、ナチュラルに話さないといけない。挑戦でした」

 三森さんはこれまでも「閃乱カグラ」の鈴音先生役など声の低いキャラクターを演じたことはあるものの、「マニフェスト」の演技はこれまでのイメージとは少し異なる。三森さんが出演していると知らないで見ると、三森さんと気付かないかもしれない。「いろいろな声で演じていきたいので、気付かないというのは、うれしいですね」とも話す。

 ◇森川智之の言葉に感涙しそうに 「神のようでした」

 吹き替えでは役者の息遣いを意識することが大切になるとも言われている。三森さんも息遣いを意識しながら演じた。

 「息問題には悩みました。台本に『息を吸う』と書いてあったのですが、そのタイミングが難しいんです。最初は、息にとらわれ過ぎて分からなくなることもあったのですが、役者の口元を見て、合わせればいいんだ!と段々とコツがつかめました。段々、ミカエラと仲良くなっていくような感覚もありました」

 ミカエラの兄のベン・ストーン(ジョシュ・ダラスさん)の吹き替えを担当したのは人気声優の森川智之さんだ。三森さんと森川さんは初共演。森川さんの言葉を聞き、感涙にむせびそうになったという。

 「吹き替えの時は、自分のことにいっぱいいっぱいで、あまりお話しできなかったのですが、打ち上げでやっと森川さんとお話しできたんです。森川さんは優しくて、面白いんです。『収録が楽しくて、仕事が大好きなんだよね』とお話しいただいて、涙が出そうになりました。私もずっと仕事を続けていきたいし、吹き替えも極めていきたい。森川さんくらいのキャリアになった時に、こう言えるとすてきだな……。神のようでした」

 吹き替えは挑戦だったようだが「家で台本をチェックする時は、難しい!と大変でしたが、現場で皆さんと演じていると、家ではできなかったことができる瞬間があったんです」と話す三森さん。今後も吹き替えを「やってみたい!」といい「今回は強い女性で、コミカルなシーンがなかったのですが、今度はコミカルな役もやってみたいです。しゃべるテンポも速いし、息ももっと吸うでしょうし、難しそうですよね。だから挑戦したいんです」と意気込む。

 三森さんは、吹き替え、アニメなどさまざまな作品で挑戦を続ける。今後もますます注目を集めそうだ。

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