森七菜:注目女優が映画「ラストレター」主題歌で歌手デビュー 岩井俊二作詞、小林武史作曲

映画「ラストレター」の主題歌で歌手デビューする森七菜さん(C)2020「ラストレター」製作委員会
1 / 4
映画「ラストレター」の主題歌で歌手デビューする森七菜さん(C)2020「ラストレター」製作委員会

 女優の森七菜さんが、自身が出演する映画「Last Letter(ラストレター)」(岩井俊二監督、2020年1月17日公開)の主題歌で、歌手デビューすることが11月21日、明らかになった。森さんのデビューシングル「カエルノウタ」は作詞を岩井監督、作曲を映画音楽を務める小林武史さんが担当する。

あなたにオススメ

 森さんは、2001年8月31日生まれ、大分県出身の18歳。今年1月期に放送された菅田将暉さん主演の連続ドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」で生徒の堀部瑠奈を熱演したほか、新海誠監督の劇場版アニメ「天気の子」でヒロイン天野陽菜の声を担当し、一躍脚光を浴びた。「ラストレター」では、主人公である岸辺野裕里(松たか子さん)の娘・颯香と高校生時代の裕里の二役を演じる。

 歌手デビューについて、森さんは「初めてお話をいただいた時、本当に私で合っているの?と驚きました」と明かし、「今回、歌手デビューとなり、映画主題歌に初挑戦です。それがこんなにすてきな、私が大好きな作品で、さらに岩井俊二監督、小林武史さんに作っていただいた歌を歌うことが、非常に重大なことだと感じました」と語っている。

 「カエルノウタ」は、2020年1月15日発売。価格は1500円(税抜き)。カップリングには、小泉今日子さんの「あなたに会えてよかった」、松任谷由実さん(荒井由実名義)の「返事はいらない」のカバーが収録される。「カエルノウタ」が使用された新特報が、今月22日から順次、全国の映画館で上映される。

 映画は宮城を舞台に、手紙の行き違いをきっかけに始まった二つの世代の男女の恋愛と、それぞれの心の再生と成長を描く。裕里(松さん)は姉の未咲の葬儀で、未咲の娘の鮎美(広瀬すずさん)から、未咲宛ての同窓会の案内と、未咲が鮎美に残した手紙の存在を告げられる。未咲の死を知らせるため同窓会に行くと、姉と勘違いされてしまう裕里。そして初恋の相手・鏡史郎(福山雅治さん)と再会し、勘違いから不思議な文通が始まる……という展開。

 ◇森七菜さんのコメント

 初めてお話をいただいた時、本当に私で合っているの?と驚きました。今回、歌手デビューとなり、映画主題歌に初挑戦です。それがこんなにすてきな、私が大好きな作品で、さらに岩井俊二監督、小林武史さんに作っていただいた歌を歌うことが、非常に重大なことだと感じました。

 歌詞、メロディーともに一瞬一瞬聴き逃せなく、全部余すことなく歌わないと、と心掛けました。歌うことは楽しいですが、まだまだ未熟なので、一つの映画を作るような、お芝居をするような感覚で歌いました。スクリーンで最後に自分の歌が流れるのは、楽しみですが、すごく誇らしげな気持ちになるか、穴に入りたくなるか、どちらかだと思います(笑い)。

 ◇小林武史さんのコメント

 主題歌は、歌独自の世界観はもちろん、映画との関係性というのも必要で、今回、映画のエンドロールの使いどころも、透明感のある森さんの声にピッタリなので、トータルとしてうまくいろいろな要素がつながることになると思います。

 森さんは、レコーディングを一回一回重ねるごとに成長してくるんです。最初から表現しようとする気持ちがあり、やっぱり女優さんなんだなと思いました。歌詞の意味を岩井さんに確認したりしていて、その後のレコーディングは、また格段に良くなり、2歳くらい年齢が上がったような感じで、最後はあどけなさだけでなく、女性としての色気が出てきたのかなと思いました。女優だけでなく、歌い手としての顏もどこかで忍ばせていってほしいなと思います。

 ◇岩井俊二さんのコメント

 イソップ童話の一つをモチーフにしつつ、ショートフィルムも別に作るような感覚で、映画と程よい距離感を保ちつつ、いろいろな解釈ができる歌にできればと思い、作詞しました。森さんは、やはり根に女優というものがあるので、「うまく歌おう」というよりも、「表現しよう」というアプローチが、撮影現場で役者としてやっていたアプローチに共通するものがあるんだな、と。歌だけですが、演じるような表現で一つ一つの言葉に宿すものがあって、まだあどけない女の子なのに、すごく丁寧に、文学的に表現していて、とても感心しました。

 映画の主題歌には、そこまで見てきた流れをうまく支えて、余裕を持ちながら緩やかに着地していくような役割があると思いますが、そこはとてもうまくいったかなと思っています。映画を見る前に曲だけ聞く人もいて、そういった方々がどんな映画を想像するかな、なんて思いをはせつつ書いたので、そういう楽しみ方もしてもらえたらうれしいです。

写真を見る全 4 枚

映画 最新記事