海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
女優の秋田汐梨さんが、俳優の山田裕貴さん主演の連続ドラマ「ホームルーム」(MBS、木曜深夜0時59分ほか)で、初のヒロインを演じている。山田さん演じるストーカー教師・愛田凛太郎に“狂愛”される女子生徒・桜井幸子役に、秋田さんは「ヒロインが私で大丈夫かなとも思ったし、頑張らなければと思ったんですが、(原作の)マンガを読んでそんな余裕もなくなってしまいました」というが、「反響が知りたいです」と自信も見せる。自身の役柄やドラマの魅力について聞いた。
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ドラマは、ウェブコミック配信サイト「コミックDAYS」で連載中の千代さんのマンガが原作。「ラブリン」の愛称で親しまれている爽やかイケメン美術教師・愛田凛太郎は、担任するクラスでひどいイジメにあう生徒の桜井幸子を助けていたが、実は幸子をいじめていたのは愛田本人だった。幸子を好きすぎるあまり、自分でいじめて自分で救う、自作自演の救出劇を繰り返し、幸子のヒーローを装うが……という展開。映画「全員死刑」や、ドラマ「スカム」「GIVER 復讐の贈与者」などの小林勇貴監督がメガホンをとる「学園サイコ・ラブコメ」だ。
幸子というキャラクターについて、秋田さんは「愛田先生のことが好きすぎて、『振り向いてほしい』『助けてほしい』という気持ち一心で、ちょっとだめなこと、周りのことを傷つけたり、しちゃいけないことをする」と説明。「ベースとしてすごく真面目な子で純粋に聞くので『いちずなんだな、絶対悪い子じゃない、純粋な子なんだな』と思った」と、素直に幸子の心情を受け止めている。
自身も「何も疑わずに聞いてしまうタイプ」といい、幸子役を演じていた時期に「お鍋を食べていたときに、海藻麺を『うどんだよ』と言われて、『そうなんですね』と信じて食べちゃうくらい、冗談に気付かない」と笑うが、「(幸子を)演じていたから、幸子役に入っちゃってて似てたのか、幸子になれていたのか、分からないんですけれど」と、役へののめり込みようもうかがわせる。
共演の山田さんについては「作品をいくつか見させていただいていた」といい、原作を知って、初めは「私にこんなことできるかな」と余裕がなくなったというが「相手が山田さんと聞いて安心。(愛田)先生(役)が山田さんなら大丈夫な気がしました」と、信頼を寄せている。幸子に対して異常な行動をとる愛田だが、役作りのために「そういう(異常な)部分(の台本)は、さらっと読んでいます(笑い)」と明かした。
作品の衝撃は大きかったが「初めて読み合わせしたときの監督の熱意がすごくて、共演者の方からもすごい熱意を感じて、『負けていられない。私も頑張らなければ』と思いました」と、撮影当初の思いも語った。
昨年は、連続ドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」(日本テレビ系)でイマドキ女子高生、映画「惡の華」で、主人公が片思いをするクラスのマドンナなど、ユニークな役が続いた秋田さん。出演作の反響は「『3年A組』は、友達も家族もみんな見てたんです。だから、みんなに『見たよ』って言ってもらえた」というが、「惡の華」は「初めてやったすごく変わった役だったので、どんなふうに見られたのか分からなくて、SNSなどでも感想を調べました」と、周囲の反響以外も知りたくなった様子。「『よかった』という反応もあって、うれしかったのを覚えています」と、手応えを感じている。
「惡の華」の際は「不安しかなかった」「本当にできていたのか、(作品を見ても)自分だとあんまり分からなくて」と振り返るが、今回の幸子役については「自分で反応をチェックしたいです!」と自信も見せる。強烈な役を重ねながらも、順調に成長を続ける秋田さんの今後にも期待したい。
「ホームルーム」は、MBSの深夜ドラマ枠「ドラマ特区」(木曜深夜0時59分)ほかで放送中。
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