中村ゆりか:「ギルティ」悪女役で新境地 体当たり演技も話題に ドラマPに聞く起用理由

ドラマ「ギルティ~この恋は罪ですか?~」に出演する女優の中村ゆりかさん=読売テレビ提供
1 / 4
ドラマ「ギルティ~この恋は罪ですか?~」に出演する女優の中村ゆりかさん=読売テレビ提供

 ドラマ「ギルティ~この恋は罪ですか?~」(読売テレビ・日本テレビ系、木曜午後11時59分)に出演する女優の中村ゆりかさん。新川優愛さん演じるヒロイン・爽を、さまざまな方法を使って陥れようとする悪女キャラ・瑠衣を演じており、視聴者からは「怪演」「演技がうますぎて怖い」などの声があがるなど、存在感を示している。ドラマを手がける中間利彦プロデューサーは、「今まで見たことない“中村ゆりか”を存分に出してくれているのでうれしい」と話す。中村さんの起用理由や、女優としての魅力を聞いた。

ウナギノボリ

 ◇なぜ瑠衣役に起用? 「表情の魅力が出せるんじゃないか」

 ドラマは、丘上あいさんのマンガ「ギルティ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~」(講談社)が原作。身近な人々から裏切られ、許されない純愛に揺れるヒロイン・爽(新川さん)が、苦悩しながら強く生きる姿を描く。登場人物が“全員裏切り者”という設定で、毎回、爽に笑顔を向ける人々の裏切りが発覚する。

 中村さん演じる瑠衣は、第1話では、丸眼鏡をかけた“妹キャラ”で、爽に懐く素振りを見せていたが、ラストでは、突然眼鏡をはずし縛っていた髪を解いて、妖艶な女性に“変身”。部屋に招き入れた爽の夫・一真(小池徹平さん)と濃厚なキスをし……という展開が描かれ、「中村ゆりかのギャップ怖い」など視聴者の注目を集めた。

 第6話では、瑠衣と、町田啓太さん演じる秋山慶一が、義兄妹であることが明かされ、瑠衣の本性がどんどん明らかになっていく。第7話では、瑠衣が、秋山の前で「お兄ちゃんは私のこと見放したりしないよね? だって私にはお兄ちゃんしかいないんだよ。もう誰もいないんだよ……」と涙ながらにお願いをする場面が描かれた。

 一方で、何度もケーキをにぎりつぶして、目を見開きながら「なにが全部失っただよ。まだ残ってんだろーが」と怒りの演技をする場面も登場。手についたケーキをなめて、皿をたたき割るという展開で、中村さんの演技の幅を見せつけた。

 中村さんは、二面性のある役を演じるのは「初めて」と話していたが、なぜ瑠衣役に起用したのか。中間プロデューサーは、「彼女の作品は何本も見ていて、お芝居がまず上手だと思っていました。ものすごくきれいで整った顔をされているんですが、なんだろう……すっとした表情に怖さというか魅力、魅惑な感じ、大人の色気みたいなものをすごく感じるなと思って。中村さんがやってくれたら、すごくギャップも出るし、表情の魅力、色気が出せるんじゃないか」と起用理由を明かす。

 ◇町田啓太の前で服を脱ぎ捨て… 体当たり演技を連発

 劇中では、服を着たままシャワーを浴び、小池さん演じる一真を誘うシーン(第2話)や、町田さん演じる秋山の前で、服を脱ぎ捨てて迫るシーン(第8話)など、体当たりの演技も披露している中村さん。

 第2話での小池さんとのシャワーシーンは、実は中村さんの撮影初日だったという。中村さんは、インタビューで「私も台本を読んでいて、『ここは一つの山場だな』って思えたシーンだったので……。そこをお芝居したときに周囲から『良かったよ』って言ってもらえて、不安だった気持ちが少し晴れたので、瑠衣ちゃんという役が『見えたかも』と思えたシーンでした」と話していた。

 中間プロデューサーは、「中村さんもああいうラブシーンは初めてだったから、すごく緊張されていて。小池さんがリードしてくれました」と様子を明かす。

 こういった濃厚なシーンにはどんなこだわりがあったのだろうか。深夜枠でラブストーリーをやるのであれば「攻めないとあかんやろ!」という思いから、濃厚なラブシーンは「どうしてもやりたい」と思っていたと話す中間プロデューサー。原作者の丘上さんからも「『濃厚な部分に関しては逃げずにやってほしい』という思いをいただいていた」といい、役者陣にも説明をしたのだという。

 「脱ぎを体当たりでやる部分があったので、最初にそれもご説明したら、(中村さんは)『ぜひやらせてもらいます』とおっしゃってくれて。すごく体当たりでやってくれていて、それがすごく良い結果に繋がっているなと思います」と話す。

 「瑠衣ヤバい」などの視聴者からの反響も届いているが、「(中村さんが)脱いでいるからヤバいってわけではなくて、脱いだ後の表情、言動、お芝居の部分がすごくとがっているので、そういう評価を得ているのかなと思います」と分析する。そして、「期待以上。それ以上のものを出してくれている」と中村さんに感謝する。

 ◇中村ゆりかの魅力は

 撮影現場での中村さんの様子について、中間プロデューサーは「かわいらしい人。実際は、瑠衣みたいな子ではない(笑い)。お芝居がかかると、スイッチ入れてくるので、すごいなと思います」と話す。撮影するシーンにもよるというが、普段は新川さんや小池さんたちと「すごく仲良くしゃべっている」という。

 撮影も終盤となった頃に行われたインタビューで、新川さんは、中村さんについて「和気あいあいとしていて。ゆりかちゃんは突然、『すごいまつげ長いですね~』と言ってくれたりとか、かわいいんですよ。ふわっとしているからそれでまた和んだりとか」と話していた。

 そんな中村さんの魅力について、中間プロデューサーは、「あれだけきれいで整った顔をされているから、ああいうお芝居をされるとひき込まれちゃう。色っぽくて。かずくん(小池さん)が落ちるのも、しゃーないなって(笑い)」と話す。瑠衣の悪女っぷりについても、「抱えている闇もうまい。キャリアがあるからっていうだけで身につくものでもないのかなという気もするから、やっぱり彼女の魅力なんでしょうね。そういうものを出せるというのは」と話す。

 8月6日の放送で最終回を迎えるが、中間プロデューサーは「瑠衣がなぜこのようなことをしているのかというのが明らかになる。最後の最後まで楽しみに見ていただければと思います」とアピールする。中村さん演じる瑠衣が、どんな顔を見せてくるのか……楽しみにしたい。

写真を見る全 4 枚

テレビ 最新記事