マンガ誌「週刊少年マガジン」(講談社)で連載中のマンガ「シャングリラ・フロンティア ~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~」。7月15日発売の第33号で連載がスタートしたばかりだが、早くも話題になっている。第1話が掲載された第33号は同誌の読者アンケート速報で1位に輝き、同号の実売が約1.5%伸びるなど新規読者が増えたという。マンガアプリ「マガポケ」では連載3回目にして閲覧数が40万回を超えるなどロケットスタートを切った。異例の人気作「シャングリラ・フロンティア」とは……。
ウナギノボリ
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「シャングリラ・フロンティア」は、小説投稿サイト「小説家になろう」で人気のライトノベルが原作。クソゲーを愛好するゲーマーの陽務楽郎(ひづとめ・らくろう)が、プレーヤー数3000万人を誇る神ゲーの「シャングリラ・フロンティア」に挑戦する……というストーリー。「進撃の巨人 LOST GIRLS」などの不二涼介さんがコミカライズを手がけた。
「小説家になろう」のライトノベルは“なろう系”とも呼ばれている。なろう系は、ネットで話題になり、書籍化され、コミカライズ、アニメなどのメディアミックスを展開することが多い。「シャングリラ・フロンティア」が異例なのは、書籍化を前に、「週刊少年マガジン」というメジャーマンガ誌で、いきなりコミカライズの連載が始まったことだ。
そもそも「シャングリラ・フロンティア」は、熱心なファンが多い作品だった。7月8日発売の同誌第32号で連載が予告されると、予告のイラストのために同号を購入するファンもいたというから驚きだ。編集部はファンに向けて、連載開始前に人気声優の佐倉綾音さんがナレーションを担当したPVを公開したほか、第33~35号に原作者の硬梨菜さんの書き下ろし小説を掲載するなどさまざまな施策に打って出た。
丁寧な施策が功を奏したのか、「シャングリラ・フロンティア」の連載をきっかけに「マガジン」の実売が大きく伸びた。読者層にも変化があり、10、20代の新規読者が30%増えたという。
8月5日発売の第36・37合併号では、連載4回目にして、センターカラーに抜てき。Tシャツ、スマートフォンケースのプレゼントキャンペーンも実施するなど力の入れようがうかがえる。担当者は「大ヒットの予感」と期待を寄せており、快進撃はまだまだ続きそうだ。
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