SPECIAL EDITED VERSION 『ONE PIECE』魚人島編
第8話 弱虫で泣き虫!人魚姫しらほし
12月22日(日)放送分
「週刊少年ジャンプ」(集英社)で堀越耕平さんが連載中のマンガが原作のアニメ「僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)」の新作劇場版「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション」(長崎健司監督)が8月6日に公開される。劇場版第3作となる新作は「ヒロアカ」史上最大のスケールで、主人公のデクこと緑谷出久、爆豪勝己、轟焦凍ら雄英高校の面々、プロヒーローたちが世界規模の事件に立ち向かう。轟を演じる梶裕貴さんは、新作劇場版を「これまでのストーリーを経て、その壁を乗り越えてきた彼らだからこそたどり着けた場所」「彼らの信頼関係、絆が試される」と感じているという。轟を「燃え尽きるほどの熱量で演じた」というアフレコの様子、作品への思いを聞いた。
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「ヒロアカ」は、「週刊少年ジャンプ」で2014年7月に連載をスタート。人口の約8割が超常能力“個性”を持つ世界を舞台に、デクが、最高のヒーローを目指す姿を描いている。コミックスの全世界累計発行部数は5000万部以上。テレビアニメ第1期が2016年4月にスタート。第5期が読売テレビ・日本テレビ系で毎週土曜午後5時半に放送されている。
新作は、堀越さんが総監修、キャラクター原案を手掛けたオリジナルストーリー。世界中の“個性”保持者のせん滅をもくろむ謎の集団・ヒューマライズから世界を救うため、全世界からヒーローが集結。梶さん演じる轟は、父・エンデヴァー率いるオセオンチームの一員として、デク、爆豪と共に任務に挑むことになる。梶さんは新作の台本を読み、轟たちの「成長がすごく感じられるドラマ」と感じたという。
「本作では、轟たちが世界的な規模の大事件に立ち向かう姿が熱量高く描かれています。物語序盤の彼らであれば、到底乗り越えられなかったであろう高い壁がいくつもあったように感じましたね。ここまで成長してきたからこそ、たどり着けた舞台というか」
轟は、父・エンデヴァーから継いだ爆炎を放つヘルフレイムと、母から継いだ氷結を合わせた半冷半燃の“個性”を持つ。テレビシリーズでは、複雑な家庭環境から父と敵対する姿も描かれてきたが、徐々に親子関係にも変化が見られる。新作では、前売券の特典として配布されたクリアファイルの轟とエンデヴァーを描いたビジュアルに「父親(プロ)を超えろ。」というキャッチコピーが付けられているように「彼にとっての“エンデヴァー”という存在が、物語の一つのフックになっている」と語る。
「轟焦凍を語る上で、父親、そして家族の存在は欠かせません。彼のドラマは、自身の“個性”の一つである炎と向き合うこと……つまり、父親と向き合うことにあります。これまでの物語では“半冷”の部分が彼の軸となっており、“半燃”に対しては、トラウマやハードルなどネガティブな感情として描かれてきました。しかし、次第に彼が父親の覚悟や人間らしさに触れ、考え、意識が変わっていくのと同時に、今度はその炎を使いこなそうとしていくわけです。これこそ、まさに成長ですよね。本作では、轟がそんな炎燃の“個性”を使って完全燃焼するほどのバトルも描かれています。僕自身も、まさに燃えるような気持ちで、燃え尽きるほどに熱量を高めて演じました」
梶さんは、数多くの作品で人気キャラクターを担当し、心を揺さぶられるような熱いシーンを演じてきた人気声優だ。「常にキャラクターの気持ちに寄り添っている」といい、轟に関しては「自分と似ている部分もある」という。
「僕にとっても父親という存在は、一筋縄ではいかない対象といいますか……“戦ってでも、ぶつかってでも超えたい相手”というイメージが、若い時には特に強かったんです。だからこそ、彼の気持ちを理解してあげられる部分もあるのかな、と。そういった意味合いにおいても、彼が今回の劇場版で新しい一歩を踏み出す姿には、とても感じ入るところがありましたね」
「ヒロアカ」は、今年テレビアニメ放送5周年を迎えた。梶さんは、5年間演じてきた轟というキャラクターをどう捉えているのだろうか。
「大きな変化や成長を感じるキャラクターですね。リアリティーある本作品の登場人物の中でも、特にその振れ幅が大きい人物かと。いや、どちらかというと……変わったというより、本来の彼らしさがようやく表に出始めてきたのかなと。能力ではなく、いわゆる本来の意味での“個性”ですよね。雄英高校に入る前までは、父親による壮絶なスパルタ教育の中で、強くなること、半冷半燃の“個性”を使いこなすことだけをたたき込まれてきました。でも、緑谷たちと出会って……そして本当の自分の気持ちと出会うことで、今になって、ようやく普通の若者としての時間を過ごせるようになったんだと思うんです」
テレビアニメシリーズの序盤では人との関わりを避けていた轟が、1年A組のメンバーと徐々に打ち解け、“天然”の一面を見せるような場面も増えている。
「ヒーロー活動や実戦の場においては、これまで通り冷静沈着で広い視野を持ち、圧倒的なバトルセンスを見せる秀才・轟焦凍でありつつ……それ以外の場面では次第に、ある種抜けた部分、可愛らしい部分も見せてくれるようになってきました。仲間に完全に気を許した、愛すべきポンコツというか(笑い)。でも、それもきっと、元々彼が持っていた“らしさ”のうちの一つなんですよね。なので、そんなほほ笑ましい一面が、これから先、もっともっとたくさん見られることを僕も心から願っています」
梶さんは、そうした轟の変化を「仲間との信頼関係があってこそ」といい、新作劇場版では「これまでのシリーズで生まれた仲間との絆が、まさに試される」と話す。成長した轟が、父、そして炎と向き合い、どんな熱い戦いを見せてくれるのか、注目したい。
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