ライオンの隠れ家
最終話 僕たちの新しい始まり
12月20日(金)放送分
連続ドラマ「ケイ×ヤク―あぶない相棒―」(読売テレビ・日本テレビ系、木曜午後11時59分)に出演する俳優の犬飼貴丈さん。鈴木伸之さん演じる公安捜査官の国下一狼と協力し合うヤクザの若頭・英獅郎(はなぶさ・しろう)を演じている。これまで黒髪が多かった犬飼さんが金髪姿を披露しているほか、劇中で見せる表情に、SNSでは「犬飼くんの色気がハンパない!」と話題になっている。「今まで自分の色気みたいなものを出すことがなかったので、ない色気を絞り出して(笑い)、わりと頑張っています」と語る犬飼さんに、今作への思いを聞いた。
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ドラマは、講談社の女性向けマンガアプリ「Palcy(パルシィ)」で連載中の薫原好江さんの同名マンガが原作。公安捜査官の国下一狼とヤクザの英獅郎が協力し合う関係を周囲から隠すため、2人で偽りの“恋人契約”を結んで動き出す。職業も性格も正反対な男たちが、闇に葬られた事件を秘密裏に追ううち、巨大な陰謀の中に巻き込まれていく物語。
今作への出演が決まったときの思いについて、「金髪というのがなんか新しいなって。黒髪の役がずっと多かったので、違った一面が見せられるなっていうワクワクがすごくありました」と振り返った犬飼さん。視聴者からは、「犬飼くんがめっちゃかっこいい」「金髪が似合ってる」などの声が上がっているが、犬飼さんは「こんなに明るくしたのはおそらく学生以来、10年以上ぶりなので、昔を思い出して懐かしんでいます。『ちょっと若くなるね』って言われましたね(笑い)」と話す。
犬飼さん演じる獅郎は、指定暴力団「峰上組」の若頭。生まれて間もなく親に捨てられ、児童養護施設で育つ。3年前までフリーターをしていたが、ある目的のため、「峰上組」に潜入し、異例のスピード出世で若頭まで上り詰める。政財界の大物たちに接触している謎の多い人物で、死に対する恐怖心がないという役どころ。
今作を手がける波多野貴文監督からは、「(犬飼さんの)瞳に闇があって、すごく撮りがいがある」「いろいろ経験してきた瞳をする」と言われたこともあったという犬飼さん。「原作のイメージになるべく沿う形で、なおかつ自分のエッセンスを足せるように常日ごろ考えながらやっています」と話す。
そんな犬飼さん演じる獅郎に、色気を感じている視聴者も多い。「獅郎というキャラクターには色っぽさがあるんですけど、(今作を手がける)小島祥子プロデューサーが『色気がすっごいあふれている』と言ってくださって。自分の中で収穫あったな、という感じはします」と笑顔を見せる。
今回が初共演となる鈴木さんについては、「真っすぐで優しい方で、話しやすくて。近所にいる気さくなお兄さんみたいな印象です」と話した犬飼さん。和気あいあいとしているという撮影現場について、「疲れてきて、みんなが沈んできちゃうようなときに、鈴木さんが大きな声で気合を入れてくださる。それにすごく助けられているという感じですね」と明かす。
ドラマのラストで放送される「おまけ」では、ハードボイルドな本編とは違った、一狼と獅郎のコミカルなやりとりが描かれており、SNS上では「おまけが可愛すぎ」「きゅんきゅんするわぁ」「獅郎が可愛かったな。色気と可愛さのギャップ」などの感想が書き込まれている。
「おまけ」シーンは、ワンカットで撮影することが多く、“ライブ感”を大事にしているといい、犬飼さんは「本編の重厚なミステリアスなサスペンスな感じよりかは、気の抜けた感じで、食後のスイーツみたいな感じで楽しんでもらえるのかなと思っています」と話す。
特撮ドラマ「仮面ライダービルド」(2017~18年)で注目を集めた犬飼さんは、「自分の環境が変わった作品でもあるし、一つのターニングポイントになってくれた作品」と思いを話す。当時学んだことは今でも生きていると感じているといい、「舞台あいさつ、映画など、いろいろなことを経験させてくれた。培われたものが大きかったと思います」と話す。
その後も、NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「なつぞら」(2019年)、NHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」(2021年)など、数々の話題作に出演してきた犬飼さん。役者業は、面白いと思う半面、難しいと感じることの方が多いという。「常に悩みながらという方が多くて……やりきった後に、楽しさってあったりするのかな。今は必死にやっているという感じで、その先の楽しさを夢見ながらという感じです」と話す。
そんな犬飼さんにとって、日々の食事が気分転換になっている。忙しいときはとくに、「その日食べたいな」と思ったものを食べるようにしている。
「ラーメンが大好きで、ほぼ毎日ラーメンを食べるんです。撮影現場の近くにラーメン屋があったら、絶対に行く(笑い)」と明かしながら、「死ぬまでにあと何回自分が満足できる食事ができるんだろうと考えると、自分が食べたいと思ったものを食べたいなと思って。食に関しては我慢しないようにしていますね」と続ける。
これまでについて、「全部頑張ってやったから、自分にとっては一つ一つすごくいい思い出」と話した犬飼さん。「空っぽのクローゼットに、お気に入りの服が増えていっている感覚」とも表現し、「『ケイ×ヤク』もその一つになると思います」と話す。最後に、視聴者に向けて「目的が一緒だから手を組むという感じではあった一狼と獅郎が、徐々にお互いかけがえのない存在になっていく、という過程が丁寧に描かれていきます。そこを楽しみに見ていただければ」と呼びかけた。
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