白石麻衣:学生時代も「自分からの発信は苦手」 リーダーシップある“真逆”の女性に「憧れ」

劇場版アニメ「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」に声優として出演する白石麻衣さん
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劇場版アニメ「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」に声優として出演する白石麻衣さん

 人気アニメ「名探偵コナン」の劇場版第25作「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」(満仲勧監督、4月15日公開)に声優として出演する白石麻衣さん。声優に挑戦するのは初めてで、爆弾犯に復讐(ふくしゅう)を誓う謎の部隊を束ねるリーダー、エレニカ・ラブレンチエワを演じる。白石さんといえば、2011~20年にかけてアイドルグループ「乃木坂46」の中心メンバーとして活躍。グループの先頭に立つ機会が多かっただけに、リーダー格の女性は一見、適役のように思える。だが、白石さんは自身について「自分発信は苦手」「リーダーっぽさは全然ない」と話し、エレニカとは「真逆」だという。エレニカ役を通して感じたことと共に、“素”の白石さんについて聞いた。

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 ◇声優デビュー作が名探偵コナン 「私で大丈夫かな?」

 「ハロウィンの花嫁」の舞台はハロウィーンでにぎわう渋谷。とある結婚式が執り行われており、ウエディングドレスに身を包んだ警視庁捜査一課強行犯三係の佐藤刑事が登場する。すると暴漢が乱入し、佐藤を守ろうとした同じく警視庁捜査一課強行犯三係の高木刑事の身が危険に。時を同じくして、降谷(=安室)の警視庁警察学校鬼塚教場での同期であり、かつて佐藤が思いを寄せていた松田刑事が殉職した3年前の連続爆破事件の犯人が脱獄する……というストーリーだ。

 白石さんは声優のオファーを受けたときの心境について、「私は小さいときからよくコナンを見ていました。『コナンの世界に入れるなんて』と思ったら、すごくうれしい気持ちになりました」と告白。プレッシャーもあったといい、「コナンのファンの方はたくさんいると思います。実際、私の友達でもファンの子がいるのですが、本当に熱量が半端じゃない。劇場版も毎回面白い内容になっているので、『私で大丈夫かな?』という不安はすごくありました」と打ち明ける。

 アフレコ現場では「声優さんは本当にすごいな」と思う場面の連続だったという。

 「声優初挑戦でしたし、やっぱり普段のお芝居とは全く違うジャンル。(アフレコ)当日はすごく緊張しました。監督さんからは『声だけで感情を伝えるので、顔は映らないからどんな顔になっても(他人からは)見えない。そこは安心して、自由に、リラックスしてやってもらって大丈夫ですよ』ということを言っていただきました。感情が込み上げてくるシーンとかは、すごい顔になっていたのかもしれないのですが、それを言ってくださったおかげで、ちょっとリラックスできたといいますか、緊張が解けたというか。思っていたよりは落ち着いてできたのかなと思います」

 また「自分の中だけでエレニカを作り上げていくのではなくて、監督さんだったり、周りの方にいろいろ聞いて、『ここはこういう場面だから、こうする』ということを教えていただきながら作り上げていきました」と舞台裏を明かした。

 ◇泣くシーンに苦労 外国語のせりふで“気づき”も

 演じる上で難しかったのは、エレニカが感情を爆発させるシーンだったという。

 「とあるシーンでは、監督さんから『子供が感情を爆発させるような感じでやってほしい』と言われました。結構難しかったです。何回かやらせていただくうちに、褒めていただきましたが、そうやって感情を爆発させる表現はすごく難しいなって思いました」

 まさにそのシーンが、白石さんのお気に入りの場面に仕上がっているといい、「コナン君とのシーンでは、エレニカが感情をすごく爆発させて気持ちを伝えて、それをコナン君が温かく応えてくれるんです。グッときましたね。そこは注目していただきたいです」とアピールする。

 白石さんは声優初挑戦の作品で、外国語のせりふにも挑戦。「やっぱりなかなか難しくて……」と振り返りつつも、気づきもあったといい、「耳がいいねって現場で褒めていただいたんです。お手本の外国語の先生が言ってくださるせりふを聞いて、それをまねしてしゃべるというやり方で収録させてもらったのですが、結構スッと入ってきたんです」と話す。

 昔から「何かを一回飲み込んで吐き出す」という作業は好きだった。「グループにいたとき、レコーディング当日に歌詞が来て、数時間後に『じゃあ、ハモりをやってください』と言われることがあったのですが、その作業はすごく好きでした。ヘッドホンの中で流れる歌を聴いて、その後に同じように歌うという作業だったのですが、何かをまねしてやるというのは得意分野だったのかなと思いますね」と振り返る。

 ◇自分からの発信は苦手 エレニカは「憧れ」

 白石さん演じるエレニカ・ラブレンチエワは、爆弾犯に復讐(ふくしゅう)を誓う組織のリーダーで、クールで統率力のある人物。仲間たちからも信頼を寄せられている姉御肌の女性だ。

 そんなエレニカについて、白石さんは「芯が通っていて、カッコイイ女性」と説明する。「私もアフレコしながら、すごく頼もしいなと思いましたし、私とは真逆の性格なのかなと。惹(ひ)かれる部分がすごくたくさんありましたね」と回顧。「私にはない部分をいっぱい持っていると感じたので、憧れがありました」と振り返る。

 エレニカとは「真逆」だという白石さん。「自分で言うのもすごく恥ずかしいのですが、自分が何かを発信するというのが苦手なタイプの人間で……。何かに困っている子がいたら声をかけてあげるとか、悩んで泣いている子がいたらそばにいてあげるというのは心がけてやっていたのですが、率先して物事をやるタイプではありませんでした」と打ち明ける。

 また「乃木坂46では1期生としていろいろお仕事をしてきて、(後輩が増えるにつれて)“お姉さん枠”のメンバーにもなりましたが、それでもリーダーっぽさは全然なくて。でもやっぱりグループのために何かをしたいという思いはずっとあったので、そういう部分ではエレニカとちょっとだけ通じる部分はあるのかなと思います。初めてセンターを経験させてもらってから見える景色が変わって、考えることが増えました。よりグループのためにどうしたらいいのかという考え方ができて、自分が変われた瞬間でもありました。その経験はすごく自分の中でも大きかったなって思います」と総括する。

 そんな乃木坂46の卒業から、約1年半の月日がたつ。

 「大きな変化は特にないのですが、自分の時間がすごく増えました。今までできなかったこととか、興味があるものに目を向けられる時間が増えたので新鮮な日々です。すごく楽しませてもらっています。まだコロナ禍なので、あまりアクティブには動けないのですが、いろいろなものが今まで通りに戻ってきたら、やりたいこととかも増えるのかなと思って、ちょっと楽しみにしてます」とにっこり。

 「20代をほとんど乃木坂46で過ごしました。“第2の青春”として、すごく濃い時間を過ごさせてもらったなと思います。これからの30代がすごく楽しみですし、どんな人生が待っているんだろうって、今、すごくワクワクしています」と声を弾ませた。

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 エレニカとはキャラが違うとしつつも、白石さんの目の奥には終始、力強さがみなぎっていた。グループ卒業後もいろいろな“坂”を駆け上がり続ける白石さんに、これからも沿道からエールを贈りたい。

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