ちむどんどん:新朝ドラなぜ「食」「家族」テーマに? 普遍的な要素、理屈でなくある種の運命

NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」の一場面(C)NHK
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NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」の一場面(C)NHK

 女優の黒島結菜さんが主演を務める2022年度前期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ちむどんどん」(月~土曜午前8時ほか)が4月11日にスタートする。沖縄の4兄妹の次女で、やがて料理人を目指すヒロイン・比嘉暢子(のぶこ、黒島さん)の姿と共に、沖縄の本土復帰以前からの歩みを描く。「食」と「家族」が大きなテーマとなっているが、制作統括の小林大児チーフプロデューサーに理由を聞いた。

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 NHK連続テレビ小説第106作となる「ちむどんどん」は、2014年度後期の朝ドラ「マッサン」などの脚本家・羽原大介さんのオリジナル作品。2022年に本土復帰50年を迎える沖縄が舞台で、沖縄料理に夢をかけるヒロイン・暢子ら4兄妹の笑いと涙の物語となる。

 制作発表時「コロナ禍に見舞われ、かつてなく“孤独・孤立”が問われる今の時代にこそ、遠く離れ、会えなくても、心はつながって支えあう美しい家族と、ふるさとの物語を全国にお届けします」と紹介されていたが、なぜ「食」もテーマに据えたのか? 

 小林さんは「理不尽な受難の多い世界ですが、お金持ちでも貧しくても、好きな人とおいしいものを食べる瞬間は幸せになる。これは世界中どこでも恐らく同じだと思います」と普遍的なテーマであることを示した上で、「(視聴者が)おいしいものを食べている姿を見て、元気を感じていただけたら本望です」と思いを語る。

 劇中で描かれる「食」については料理監修に、朝ドラ「てっぱん」(2010年度後期)「半分、青い。」(2018年度前期)などの料理監修も担当してきた夫婦ユニット「オカズデザイン」を起用した。

 小林さんは「オカズデザインさんに1年以上前からお願いして、沖縄料理と主人公が修業するイタリア料理のコーディネートには早くから着手しました。オカズデザインさんには取材で沖縄にも行ってもらったりと、準備には十分な時間をかけてやってきたつもりでいます。黒島さんも食事シーンをすごく情熱的に演じてくれています」と自信を見せた。

 改めて「家族」をテーマに据えた理由についても、「一緒に食卓を囲んで一番幸せを感じるのは、理屈ではなく、ある種の運命で結びついている家族なんじゃないかなと思ったからです」と説明。「そして沖縄本島北部・やんばる地域の一つの家族の物語が、世界中の家族の物語と“線”でつなげることもできるのかな、と(脚本の)羽原さんたちとの話し合いで決まりました」と明かした。

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