ダンダダン
第8話「なんかモヤモヤするじゃんよ」
11月21日(木)放送分
「まんがタイムきららMAX」(芳文社)で連載中のはまじあきさんの4コママンガが原作のテレビアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」が10月8日にスタートする。“ぼっちちゃん”こと後藤ひとりが、ひょんなことから伊地知虹夏が率いる「結束バンド」に加入することになる……というストーリーで、青山吉能さんがひとりを演じる。自身について「陰キャ」と話す青山さんにとって、「ぼっち・ざ・ろっく!」、ひとりとの出会いは「運命的」だったという。青山さんに同作への熱い思いを聞いた。
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青山さんが演じるひとりは、極度の陰キャ女子高生。ギターの腕前が高く、ずっと一人で練習を続けていた。青山さんはキャストが発表された際に「クソデカネガティブ自意識を振りかざして生きてきたあの日あの頃が後藤ひとりという役との親和性を高め、こうやって巡り合えたという奇跡に感謝しています」とコメントしていた。一体、どんな高校生活を送っていたのだろうか?
「至って普通のオタク女子でした。例えば、文化祭や体育祭などをめちゃくちゃ盛り上げるいわゆる陽キャでは全くなかったんです。陽キャのキラキラしている感じに憧れてはいたんですけど。私の学生時代の立ち位置は、よくしゃべるオタク。『青山さん、よくしゃべるね』とみんな、優しくしてくれていました。今、思い出すとつらいですね。みんな、話を聞いてくれていて、皆さんの善意で成り立っていた……。原作を読んで、ぼっちも承認欲求の塊なんですよね。共感できないところがないんです。ずっと内に秘めていた気持ちが全部、表現されていて、先生はどういう生活を送られてきたんだろう?と聞いてみたくなりました。私と似ていて、陰キャをやってきた私だから、絶対にやりたい!と強い気持ちでオーディションに臨みました。コメントにも魂を込めました!」
青山さんといえば、歌唱力の高さにも定評がある。声優、歌手として活躍している現状を「ありがたい人生だなと思います。本当に生きててよかったな」と語る。
「小中高とコーラス部でしたし、歌うことが大好きで、表現することも大好きでした。それと、アニメのものまねをして、一度、『可愛いね!』と褒められたことがあったんです。もしかしたら、ドン引きされながら、褒められていたのかもしれないんですけど(笑い)。でも、極めたい!という気持ちになったんです」
ひとりは、コミュ障でオドオドしている。自身もコミュ障で陰キャなところがあるという青山さんの演技に注目が集まる。
「分かる気持ちしかないので、すんなりできるのかな?と思いきや、皆様にお届けするためにどう表現するのか?と考えることが多かったです。ぼっちは成長していきます。1話ではできなかったことが、できるようになりますし、私もできるようになっておかないとダメなんです。例えば『はい!』という返事にしても、いろいろな『はい!』の表現があります。何度もやり直させていただき、突き詰めていきました。毎話が格闘です。キャストの思い、制作陣の思いを本気でぶつけ合っています。だから、より高みを目指すことができるんです。妥協がないんです。こんなに楽しいことあるんだ!という喜びがあります」
結束バンドのメンバーを演じるのは、ドラムの伊地知虹夏役の鈴代紗弓さん、ベースの山田リョウ役の水野朔さん、ギター、ボーカルの喜多郁代役の長谷川育美さんだ。アフレコでは、メンバーに助けられているという。
「私が一応、座長みたいになってしまっていて、みんなをまとめる役割であることは重々承知しているのですが、得意じゃないんです……。現場でも常に壁として生きてきたんです。皆さんのお話をニコニコしながら壁として聞いていたんです。今回こそ何かしよう!と思っていたら、その隣に鈴代紗弓という太陽神がいたんですよ。紗弓が全ての空気を良くしてくれるんです。明るく盛り上げるだけじゃなくて、ちょっとしゃべってないなって子がいたら話を振ったり、2人でしゃべる時は隣に座ってくれたりするんです。陰キャなので、優しくされるとすぐに好きになってしまいます。みんなで『ご飯に行きたいですね』と話になっても、なかなか実現できないこともあるのですが、そういうことも確実に実現させてくれるんです。本当は私がやるべきなんですけど……。本当に助けられています」
鈴代さんをはじめ結束バンドの声優陣は、結束が固いようだ。
「元々、紗弓と長谷川育美ちゃんは仲がよくて、育美も現場の温かい空気を作ってくれるんです。水野朔ちゃんは『自分からあんまりしゃべったりするタイプじゃないんです』と言っていたので、私もそうだよ!となっていたのですが、全然しゃべる子で、みんなすごく温かいんです。自分は何もできていなくて、情けないです。本当にみんなが優しくて、私が自虐ネタを言っても、ぼっちみたい……と思ってもらえるし、ぼっちの役を全うできる現場なんです。うれしいですね」
「ぼっち・ざ・ろっく!」、ひとりへの思いを「本当に運命的な出合い」と語る青山さん。「例えば、5年後とかに『青山、変わったじゃん』と言っていただけるように頑張っていきたいですし、代表作なんだ!という思いで臨んでいます」と熱い思いで収録に臨んでいる。陰キャの奮闘に期待したい。
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