高橋海人:春夏秋冬楽しませてくれた2022年 殻を破り、限界突破も 俳優として示した実力

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 2018年のCDデビュー以降、コンスタントに映像作品に出演してきた人気グループ「King & Prince」の高橋海人さん。2022年は連続ドラマと映画に2本ずつ出演し、高橋さんにとっては過去最多の出演本数となった。春夏秋冬とさまざまな姿を見せて楽しませてくれた高橋さんの一年を振り返りたい。

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 ◇春 ボクシングに初挑戦 「2回目の東大合格」も話題に

 4~6月には連続ドラマ「未来への10カウント」(テレビ朝日系)に出演。高校のボクシング部を舞台にした作品で、高橋さんは部長の伊庭海斗を演じた。役のために体作りに励み、ボクシングに初挑戦した。

 また、伊庭は成績優秀な優等生で、後に東大に合格。高橋さんは「ドラゴン桜」(TBS系、2021年)でも東大に合格した生徒・瀬戸輝を演じていたことから、「2回目の東大合格」と話題を呼んだ。

 本作は木村拓哉さんが主演で、高橋さんは会見で「現場での立ち振る舞いとか、役に臨まれる姿勢を見ていると、憧れからなりたい存在に変わっていきました!」と話していた。先輩のすごみを間近で感じると共に、演技面での学びも多かっただろう。

 ◇夏 初めての社会人役 「普段の自分が邪魔しないように」

 8月26日には映画「アキラとあきら」が公開。池井戸潤さんの同名小説を実写化した作品で、偶然にも同じ名前を持つ新入社員・山崎瑛(アキラ、竹内涼真さん)と階堂彬(あきら、横浜流星さん)が、情熱と信念を武器に社会に立ち向かっていく姿を描いた。

 高橋さんは老舗海運会社「東海郵船」の若き社長・階堂龍馬役で出演。「東海郵船」の長男でありながら、自ら跡継ぎの座を退いた兄・彬に代わって社長に就任。優秀な兄にコンプレックスを抱いていた龍馬は、社長に就任することで認められようとするが、親族たちのたくらみに巻き込まれ、苦悩していく、という役柄に挑んだ。

 自身初となる社会人の役で、取材時には「とても新鮮でしたね。基本的に僕は話し方のキレが悪いので(笑い)、それが出ないように心がけていました。 場面が次々に展開していく中で、普段の自分が邪魔しないように意識していました」と語っていた。

 また、兄弟役の横浜さんについては「流星君自身の堅実さや男前なところが、役にもにじみ出ていてしびれました。自分の本質を役とチューニングしているというか。持ち前の人間力が反映されていて、終始すごいなと思いながら見ていました」と尊敬のまなざしを向けていた。

 ◇秋 満を持しての単独主演 ラブコメで「ドラマチックに見せる」

 10~12月には連続ドラマ「ボーイフレンド降臨!」(テレビ明日系)に出演。人生の分岐点で行き詰まる35歳の2人の女性と、記憶喪失になった23歳の青年による12歳差の三角関係を描いたラブコメディーで、高橋さんは謎の青年・アサヒを演じた。

 本格的なラブコメは今作が初めてで、高橋さんはお姫様抱っこ、エアハグ、バックハグなど数々の“胸キュン演技”を披露。一方、アサヒの正体は傲慢な天才芸術家の漆畑澄人で、高橋さんは性格がまったく異なる2人の人物をそれぞれ魅力的に表現した。

 また、今作は高橋さんにとって初の単独初主演ドラマとなり、クランクアップでは「これまでは『自然に』ということを意識して、あまり自分をドラマチックに見せるということをやってこなかったのですが、今回は自分をカッコよく見せるなど、ドラマを見ている人を魅了させる見せ方、役の作り方に挑めたことはとても大きな経験で、自分の中の殻を破れた部分でもありました。今後の芝居人生において、とても価値のある撮影期間でした」と振り返った。単独初主演、ラブコメ、一人二役の挑戦という“初めてづくし”の現場を経験し、俳優として一回り大きく成長した。

 ◇冬 人気シリーズの新キャストに 打ちのめされながら「120%頑張った」

 12月16日には映画「Dr.コトー診療所」が公開。高橋さんは大病院の御曹司で新米医師の織田判斗を演じた。山田貴敏さんの同名マンガを原作にした人気ドラマシリーズで初の映画化となった今作。高橋さんは会見で、出演へのプレッシャーを感じていたことを明かし、「いざ現場に行った時、周りのキャストのすごさだったり、スタッフさんの熱量だったり、僕の至らなさだったりにすごく打ちのめされて、家に帰ってすごく悔しくて」と話していた。

 それでも必死に食らいつき、「僕の中で“限界突破”というか……100%を超えて120%頑張ったな、と今感じております」と達成感を告白。メガホンを取った中江功監督は「海人君は素晴らしかった。最終的には高橋海人じゃなきゃ織田判斗はできなかった」とその努力と実力を称賛し、主演の吉岡秀隆さんも「次は海人君に任せて、『Dr.判斗』を一お客さんとして見たい」と太鼓判を押した。

 大作への抜てきが相次いでいる高橋さんだが、映像作品に出演するようになったのは、2018年に「King & Prince」としてCDデビューしてから。その伸びしろの大きさと、各現場で確実に物にしていく吸収力の高さを感じさせる。

 「アキラとあきら」での取材では、「今は何よりも芝居が楽しいです。どっぷり沼に浸かっている感じです。いろいろな作品にどんどん触れて、やりたいと思ったことを一人前にこなせるようになりたい」と目を輝かせていた。演技への意欲に燃える高橋さんから今後も目が離せない。

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