放送中の連続ドラマ「いちばんすきな花」(フジテレビ系、木曜午後10時)で、多部未華子さん、松下洸平さん、神尾楓珠さんとともに“クアトロ主演”を務めている俳優の今田美桜さん。今年は「ラストマン-全盲の捜査官-」(TBS系)、「トリリオンゲーム」(同)に続き3クール連続の連ドラ出演に、映画「東京リベンジャーズ2」「わたしの幸せな結婚」にもヒロイン役で出演と、大活躍の今田さんの経歴を振り返りながら、魅力を解説する。
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今田さんは1997年3月5日生まれ、福岡県出身。地元で活動していたが、俳優を志して2016年に上京。“福岡で一番可愛い女の子”というキャッチコピーで幅広く活動して話題を呼んでいた。そして、そんな今田さんが俳優として有名になった作品の一つに、2018年放送の連続ドラマ「花のち晴れ~花男 Next Season~」(TBS系)が挙げられる。今田さんは、ツインテールの美少女ながら“小悪魔”的なキャラクターの真矢愛莉を演じ、その“原作再現度”が話題になった。
さらに「3年A組-今から皆さんは、人質です-」(日本テレビ)では“一軍女子”の諏訪唯月役で注目を集め、「親バカ青春白書」(同)では、大学デビューで気のいい性格の山本寛子を演じた。
そして2021年放送の「おかえりモネ」で朝ドラ初出演。今田さんが演じた若手気象予報士の神野マリアンナ莉子は、物言いは素直でストレートだが、どこか憎めない独特な存在感で人気キャラクターになった。
数々の“ハマり役”を経て、22年に「悪女(わる) ~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」(日本テレビ系)で連ドラ初主演を果たした今田さん。華やかな役どころが多かった今田さんだが、本作で演じたのはおかっぱ頭にレトロファッションも印象的な落ちこぼれ新入社員の田中麻理鈴。それまでの役どころとは一線を画したビジュアルで華やかさを封印しながら、持ち前の明るさでトラブルを解決していく魅力的なキャラクターとして今田さんの新しい側面をうかがわせる役どころとなった。
そして、「トリリオンゲーム」で演じたキリカは、今田さんの持ち前の華やかさと愛嬌(あいきょう)が全開となった役どころだった。ゴージャスなファッションを着こなし、クールで強欲な社長令嬢でありながら人々を引きつけていくという、文字通りの“ハマり役”で大きな話題を呼んだ。
演じた役を次々と“ハマり役”にしていく今田さんが「いちばんすきな花」で演じているのは美容師の深雪夜々。美しいルックスから“一軍女子”に祭り上げられてしまい、純粋に友達になろうとしても男性からは恋愛だと勘違いされ、女性からは妬まれてきたため、自分の気持ちを押し殺してきたという難役だ。これまでの今田さんの華やかなイメージとも大きなギャップがある役どころだが、逆に今田さんならではの“ハマり役”になっているともいえる。
2017年に行ったインタビューで「今はキャピキャピした明るい役が多いのですが、いろいろな役に挑戦したいですね。お芝居させていただける場を増やせるように頑張りたい!」と意気込んでいた今田さん。そこから6年、幅広い役を“ハマり役”にしてきた今田さんのさらなる活躍に注目していきたい。