ドラゴンボールDAIMA
第11話 デンセツ
12月23日(月)放送分
中国の動画配信サービス「bilibili(ビリビリ)」で配信されたアニメ「天官賜福(てんかんしふく)」の第2期「天官賜福 貮」の日本語吹き替え版の先行上映会が12月24日、ユナイテッドシネマ アクアシティお台場(東京都港区)で開催された。主人公の謝憐(シエ・リェン)役の神谷浩史さん、花城(ホワチョン)役の福山潤さんが登場し、第2期の見どころや収録秘話、作品の魅力を語った。
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第2期の収録について福山さんは「久しぶりという感覚はあまりなかったです。1期のときは花城でなく、三郎(サンラン)でいるシーンが多かったので、また違う雰囲気になるのかなと思いきや、二人のシーンになると、時間がゆったりになる。周りにどれだけ別の人々がいようが、謝憐の前だと花城は二人きりになれちゃうという。演じる側からするとすごい楽しいんです」と振り返った。神谷さんは謝憐を演じ、「楽しいですよ」と話し、「(2期の)第1話は花城が登場するための物語じゃないですか。花城の登場演出に力が入っていて、アニメーションスタッフに花城がすごく愛されているんだなと思いました」と語った。
第2期で登場する新キャラクターについて、福山さんは「(君吾役の)子安(武人)さんが一緒だと聞いてテンションが上がりました」「この先の展開が分からないので、本作での子安さんは良いキャラクターを演じる子安さんなのか、悪いキャラクターを演じる子安さんなのか。先を知らずにアフレコが進んでいるのでどうなるか楽しみですね」と話した。神谷さんも「とても素晴らしいキャスティングだと思います」と語った。
謝憐と花城の収録について、神谷さんは「800年も生きている人の話なので、昨日のように感じていることが何年前なのか分からない。僕は普通の人間なので、その感覚が怪しいだろうなという感覚を持っておかないと、大変になっていっちゃうんです。なので、素直な気持ちでやらせてもらっています」とこだわりを語った。
福山さんは「鬼界の王として振る舞うべきなのか、目の前にいる兄さん(謝憐)に向かって振る舞うべきなのか。一応パブリックなシチュエーションだったので、その感じで演じたら、そうではなく見えているのは謝憐だけだとディレクションが入って」と収録中のエピソードも明かした。続けて「今回はアフレコがまだ一緒にできていないのですが、僕としては神谷さんと福山として、いろいろなものを共有して録(と)るよりも、神谷さんが先に録った謝憐のリアクションやモノローグを聴きながら、僕が一方的に演じるというのがすごいしっくりきているんです。一緒に擦り合わせてやっていってしまうと、ちょっと今の段階では演出としてはトゥーマッチな可能性はあるのかなと感じる部分はあります」と別々の収録するメリットについてコメント。
神谷さんは「画(え)がすごく物事を説明してくれているので、音声でさらにその雰囲気を足してしまうと、見ていて少し恥ずかしくなってしまうかも」と話し、会場の笑いを誘った。「等倍で見るに値するような芝居を僕らしていますから、潤とは付き合いも長いので、このチームワークは信用してください」と作品の出来に自信を見せた。
改めて作品の魅力を聞かれると、福山さんは「1期の時からずっと言っているのですが、二人の描かれているシーンの時間がゆったりと丁寧に描かれていて、最初はなぜこういう感じなんだろうと思っていたのが、恐らく“時間”を描いているのかなと思ったら全てが自分の中で合致してくる感じがしました。花城と謝憐、彼らの目と目が合えば時間が止まったように描かれる。その二人の“時間”というのが魅力ですね」と語った。
神谷さんは「日本の作品でないというところですかね。日本の文化では理解できないことがたくさんある中で、その文化を理解しようと頭を働かせたりするんですよね。そういった感覚って、自国の作品を見ているだけだと感じられない部分なので、そういったところも魅力につながっているのかなと思います」と話した。
最後に福山さんは「この作品を通して、謝憐、花城二人の関係性や世界を1期から2期までの時間で本当に多くの方に教えていただきました。この作品を通して、日本のお客様が中国文化に触れていただいたりとか、逆に中国の方が吹き替え版のキャストである僕たちのことを知っていただいたりとか、つながりを感じています。既に字幕版をご覧いただいている方もいらっしゃると思いますが、今回の日本語吹き替え版もより多くの方にその入り口となるように皆さんにお届けできればと思いますのでよろしくお願いします」と語った。
神谷さんは「きっと原作を追っていらっしゃる皆さんの方がよほど作品について詳しいと思うんですが、ありがたいことに続編ということで同じ役をやらせていただいております。『天官賜福』は非常に変わった作品だと思っています。作品的にもなんですが、技術的にもそうで、吹き替え版を作るという作業の中で、こういうニュアンスで当てたほうが吹き替え版としては分かりやすく成立する気がするとか、アクション的にはここに声を入れておきたいとか。制作過程でそのせめぎ合いがあるわけです。皆さんにこの物語を一番いい形で伝えられるようにという思いで、現在も絶賛アフレコ中です。100%画ができている状況で進めさせていただいていますので、この先皆さんの感想を聞きながら、それをどう生かしていこうかということが試せる作品になっていますので、最終回に向けて最後までお付き合いいただけたらうれしいです」と呼びかけた。
「天官賜福」は、2017~18年にウェブで連載されたファンタジー小説が原作。架空の古代中国を舞台に、天賦の才を持つが、二度も天界から追放された謝憐が、下界でこつこつとガラクタ集めをしながら神官として出直す中、三郎と名乗る不思議な少年と出会う。博識で物おじしない三郎の正体は、鬼界の王と恐れられ天界と敵対する鬼、花城だった……というストーリー。
アニメは「bilibili」で2020年10月から配信され、総再生回数が3億回を突破するなど人気を集めている。第1期がTOKYO MX、BS11で2021年7~9月に放送された。第2期の日本語字幕版がWOWOWで10月から放送中。日本語吹き替え版がTOKYO MXで2024年1月7日から毎週日曜午後9時半に放送される。WOWOWでは1月8日から毎週月曜深夜1時に放送される。
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