東北出身の脚本家・宮藤官九郎さんと岸善幸監督がタッグを組み、菅田将暉さんが主演を務める映画「サンセット・サンライズ」が、2025年1月に公開されることが分かった。宮藤さんが、地元である宮城県の南三陸を描く。
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映画は、楡周平さんの同名小説(講談社、2022年)が原作。コロナ禍のリモートワークを機に、東京から南三陸に“お試し移住”したサラリーマンの晋作(菅田さん)と地元住民の交流を軸に、地方の過疎化問題や震災などの社会問題も描くヒューマンコメディー。菅田さんと岸監督は、日本アカデミー最優秀主演男優賞などを受賞した映画「あゝ、荒野」(2017年)以来、約7年ぶりのタッグとなる。
宮藤さんは「僕は宮城県出身なのに、そういえば自分の地元を正面から描いたことはまだなかったんです。子供の頃は父親と南三陸で魚釣りをして遊んだりしてて、コロナ禍の趣味として、また釣りを始めていたこともあって、自分の好きな分野の話だし、舞台も方言も知っている土地と言葉だし、僕自身も地元に住んでテレワークで仕事できないかなと考えたことがあったので、他人事とは思えない物語でした」とコメント。
続けて「震災の話になると、僕は疎外感を味わうというか、なんかこう切なくなるんですよね。ずっとモヤモヤしてたんだけど、それに対する答えを現時点で言葉にするなら、こういう感じかなとしっくりきたんです。それが僕の一番言いたかったことかなと思います。自分の書いた映画で、こんなに食べるものが出てくるのは初めてなんです。東北って本来は食が一つの大きな売りなのに、正直今までピンときていなかったんですよね。どんこ汁をおいしい、おいしいと言って晋作が食べるのは、自分で書いていても新鮮だったし、菅田君が本当にうれしそうに食べているのが僕の映画じゃないみたいですごく好きです」と語った。
菅田さんは「岸善幸監督と『あゝ、荒野』を撮り終わった後、次は笑える作品が良いよねと話していました。たくさん涙を流したからか自然と笑顔を求めていたように思います。そんな中、脚本に宮藤官九郎さんが加わると聞きました。上がってきた脚本は悲しみの先に笑顔を作ろうとする人たちの物語でした。岸さんの生活力と宮藤さんのセンス、お二人の想(おも)いが、温かい願いとなってこの作品は生まれたんだと思います。たくさんの方に届き、少しでも笑顔になってもらえたら幸いです。ちなみに目標通り撮影現場は笑顔でいっぱいでした。僕自身たくさん笑い、ほんの少し泣きました。映画『サンセット・サンライズ』よろしくお願いします」とアピールした。
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