伊藤美来×水瀬いのり:「アクロトリップ」インタビュー(2) 共演する中で受けた刺激 “推し”は活力

「アクロトリップ」に出演する伊藤美来さん(左)と水瀬いのりさん
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「アクロトリップ」に出演する伊藤美来さん(左)と水瀬いのりさん

 インタビュー(1)の続き。「りぼん」(集英社)で連載された佐和田米さんのマンガが原作のテレビアニメ「アクロトリップ」が10月2日からTOKYO MX、BS日テレほかで順次放送される。地図子役の伊藤美来さん、魔法少女のベリーブロッサム/乃苺佳寿役の水瀬いのりさんに、お互いの役者としての印象、“推し”について聞いた。

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 ◇鋭くツッコむ伊藤美来が新しい!

 --共演する中で感じたことは?

 水瀬さん 地図子は好きなことに真っすぐで、自分の“好き”が原動力になる女の子です。美来は特撮好きを公言していて、私もそうなんですけど“好き”について話をする時は目の色が変わります。美来はきっとこんなふうに自分の好きなものについて語ったりするんだろうな……とシンクロさせながら、楽しく共演させていただきました。個人的には、美来は、どっちかというとおっとりしたキャラクター、ツッコまれる側のキャラクターを演じてきたイメージがあったので、鋭くツッコんでいる美来が新しいな!と思っていました。めちゃくちゃ需要ありそう!とファン心で思ったり。

 伊藤さん いのりちゃんのベリーブロッサムはブレずにずっと可愛いんです。とにかくピュアです。周りも個性的でワチャワチャしているので、私だったらそのテンション感に引っ張られちゃいそうになりそうですが、ベリーブロッサムとしてずっとそこにいる印象がありました。ベリーブロッサムとクロマは、ギャグのアドリブも多いのですが、一瞬でアドリブを出している対応力、瞬発力がすごいんです!

 水瀬さん うれしい!

 --お互いの役者としての印象は?

 水瀬さん 年は1つしか違わないけど、自分では勝手にお姉ちゃんのつもりでいて、緊張しているのかな? 頑張っている!と美来の感情の動きを背中越しに感じています。私も緊張するし、不安症ですが、寄り添えないかな?と思っています。でも、この作品に限らず、美来の進化を見ていると、すごく頼もしくて、むしろ引っ張ってもらっています。大きくなったな!と勝手に思っています。

 伊藤さん 恥ずかしい!

 水瀬さん この作品でも刺激を受けて、美来はこんなボールも投げるんだ!と新しい発見があって、楽しかったです。

 伊藤さん うれしいです! いのりちゃんとはデビュー当初から共演させていただいていますし、これまでもお姉ちゃんだと思っていたけど、より背中が大きく、頼もしく感じて、頼っちゃっています。安心感がすごくあります。役者さんとしてはすごく丁寧で、現場の立ち振る舞いや、お芝居も格好いいんです。

 水瀬さん 美来が主人公ですし、今回の現場の優しく温かい空気感は、美来だからこそだと感じていました。先輩たちも「面白いね!」と楽しんでいて、作品の力、美来の力も相まってすごくいい現場でした。

 ◇推し活がより楽しくなる作品

 --子供の頃、憧れていた存在は?

 伊藤さん ずっと特撮ですね。

 水瀬さん ヒーローになりたいの?

 伊藤さん 幼少の頃はヒーローになりたかったです。大人になったら守られる側になりたいと心境の変化がありました。でも、推しはずっと変わらないですね、

 水瀬さん 私は学校と家でキャラを分けていました。学校では忍者になっていました。近所の山を駆け下りたりして(笑い)。実はプリンセスになりたいと思っていたけど、学校ではそういうキャラじゃないので、言えなくて……。家ではプリンセスのドレスを着て、お父さんの車に乗る時は、カボチャの馬車に乗っているつもりでいました。

 --今、お二人は推される立場ではありますが……。

 伊藤さん 推される側としては、褒めていただけたり、「イベントに行くよ!」「見たよ!」といっていただけると、頑張ろう!という気持ちにもなり、それが活力になっています。推す側としては、それによって世界がキラキラ輝くし、作品のことを考えているだけで楽しくなるので、それもお仕事の活力になっています。

 水瀬さん ファンと推しは鏡だとも思っています。私も推しがいて、彼女たちが頑張っているから、弱音を吐けない……と遠い存在なはずなんですけど、彼女たちのメッセージが自分の胸にも届いていて、物理的距離ではない、心の距離をすごく近く感じられる瞬間があります。好きなアーティストの方に「自分のファンは誇り」と思ってもらいたいという気持ちもあるので、自分が楽しむのはもちろんですが、人のことを思えるようになるような作用もあるんです。そんなことも考えたりと、「アクロトリップ」は推し活がより楽しくなる作品になっています!

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