名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
インタビュー(1)の続き。小学館のウェブマンガサービス「サンデーうぇぶり」で連載中のしょたんさんのマンガが原作のテレビアニメ「君は冥土様。」が、10月5日からテレビ朝日の深夜アニメ枠「NUMAnimation(ヌマニメーション)」で放送される。ごく普通の高校生・横谷人好と前職が殺し屋、特技は暗殺のメイドの雪/シュエの共同生活を描いた人気作で、上田麗奈さんが雪/シュエを演じる。上田さんは、元殺し屋のメイドという難役にどのように挑んだのか? 収録の裏側を聞いた。
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雪と同居する人好は、訳あって実家で一人暮らしをしている。掃除はあまり得意ではなく、揚げ物とヒーローが好きで、背が低いことが悩み。名前のとおり、お人好しな性格だ。熊谷俊輝さんが人好を演じる。
「名前の通りのお人よしで、倫理感があって常識的、親近感がわくキャラクターです。困っているから何とかしてあげなきゃ、悲しそうだから元気づけてあげなきゃ……と相手のために何ができるのか?と考えて行動できるので、ドジっ子の雪さんも受けとめてくれます。懐の広さもあるので、人好という名にふさわしい温かく優しい人で、すごく素敵です」
人好を演じる熊谷さんとの掛け合う中で「一緒にお芝居していると、嘘偽りない感じがすごくすてきなんです」と感じていた。熊谷さんは人好と同じく現役高校生でもある。
「マイク前でしゃべっている言葉が雪に真っすぐ届き、その言葉には裏がなくて。そのままの温かい言葉を受け取っていいんだ!と感じられるお芝居をされています。隣のマイクに立っている上田にもビシビシ伝わってくる温度感がすてきで、雪の浮世離れしたところから下ろしてもらえる感覚がありました。すごく会話しやすかったです。特に序盤は2人のテンションの差を大事にアフレコしていたので、雪の心が解れすぎてもいけないところは難しかったのですが、空間としてすごく居心地良く感じられたのは、熊谷さんの人好だったからこそだと思います。 毎回感動しながらお芝居していました。最近の学校でのことをしゃべってくれたり、お母さんが作ってくれたおにぎりを現場に持ってきていたり……と本当に高校生なんだ!可愛い!ともなり、ギャップも魅力的な役者さんだと思います」
雪と人好の会話のテンポ感が重要になってくる。雪はただ淡々としているだけでなく、会話の中でテンションが上がる瞬間もある。
「最初のテストが終わったタイミングで監督から『人好さんのテンションをもっと上げてほしい』というお話がありました。『雪はより淡々とロボット感を出し、2人のメリハリをつけ、その差の面白さを生かすようなお芝居をしてほしい』ということでして、そこを意識しながら演じていました。雪はボケているつもりはなく、真面目な結果としてボケになってしまうところがあります。自分が得意なことになるとドヤ顔をきめたりもしますが、その際はどこまでギアを上げていいのかな?と悩んだりもしました。最初にトップギアでやってみたところOKをいただけたので、以降は、コミカルなシーンでは思い切って感情のギアを上げることを意識しました。切り替えが難しかったですが、すごく楽しかったです」
雪は、人好との同居生活の中で変化していくことになる。
「最初はロボットのように入力、出力しているだけみたいな感じですが、ありのままの自分を取り戻していき、素直さがどんどん表に出て、表情豊かになっていきます。『……』も最初は何も入れていなかったのですが、後半はニュアンスを入れてみたり、息遣いもどんどん増やしています。この場に存在しても大丈夫なんだ……と安心を得て、相手に感謝し、もっと何かしてあげたいと寄り添っていきます。そこがすごく大事で、自分自身のことも受けとめられるという安心がキーワードになっているかもしれません」
放送に向けて「人好君は与えるだけではなくて、2人が一緒にいることで人好君もきっと救われている部分もあります。人好君と雪がお互い救われていく様子、どんどん自分らしさを取り戻していく雪を見守っていただければ。人のために動ける人たちばかりの作品なので、他者への思いやりを感じて、優しい気持ちになっていただけたらと思います」と語る上田さん。
最後に「雪はドジっ子だが、上田さんは?」と聞いてみると「ドジな方ですね。普段から凡ミスが多いんです。何もないところでつまずきますし……。地図は読めるし、方向音痴でもないのですけど、人と一緒にいると、集中力がそがれてしまって、反対に歩き始めちゃったり……。マルチタスクではないんですね」と笑顔で話していた。
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