テレビ東京系の人気バラエティー番組「モヤモヤさまぁ~ず2(モヤさま)」(土曜午前11時半)の4代目アシスタントや、経済ニュース番組「WBS(ワールドビジネスサテライト)」(月~木曜午後10時、金曜午後11時)のフィールドキャスターなど、バラエティーから報道まで幅広く活躍する同局の田中瞳アナウンサー。11月20日に、自身初となるフォト&エッセー「瞳のまにまに」(講談社)を発売した。入社6年目を迎え、ますます躍進を続ける田中アナに、フォト&エッセーに込めた思いや、お笑いコンビ「さまぁ~ず」との関係について聞いた。(前後編の前編)
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田中アナは、1996年9月16日生まれ、東京都出身の28歳。2019年に同局に入社。「苦手なことにあえて挑戦したいタイプ」だという好奇心旺盛な性格で、フォト&エッセーのオファーを受けた際は「それほど悩まずに『やりたいな』と思った」という。
「普段、文章を書くこともほとんどないですし、自分のことを語るのはあまり得意ではないのですが、本を出させていただくのは最初で最後の機会かもしれないので、思い切ってやってみようと思いました」
アナウンサーとして働く中で、自分の知らないところで“イメージとしての田中瞳”が増殖していくことに違和感を覚えるようになったという田中アナ。「2、3年ぐらい前からなんとなく『自分がいっぱいいるぞ』と感じ始めて、この勢いを止めたいと思ったんです」と明かす。
「このフォト&エッセーに書いてあることだけは真実ですし、『私はこういう人です』が詰まった本になっています。『こんなこと書いていいんでしたっけ?』と自問自答するくらい、思いのままに書いています」
執筆には3カ月ほど費やしたといい、自分と向き合い文章をつづる中で、新たな自分を発見することもあったという。
「書きながら、いろんな感情が湧き出てきて、私っていろんなことを深く考えすぎている人なんだろうなと気付きました。でも、それが苦じゃないというか、自分がそうしたいからやっているんですよね。一人でいろんなことを深く考えて、それを楽しんで生きているんだなと思いました」
グラビアでは、飾らない表情や自然体の姿も見せている。「私の希望で、何枚か『顔がかゆいのかな?』みたいな変な顔をしているカットを入れてもらったんです(笑)。あとは、仕事の現場に密着してもらって、働いている姿をそのまま撮っていただいたカットもお気に入りです」とアピールした。
フォト&エッセーには、「モヤさま」で共演するお笑いコンビ「さまぁ~ず」の三村マサカズさん、大竹一樹さんとの鼎談(ていだん)や、「モヤさま」の2代目アシスタントで10年先輩の狩野恵里アナウンサーとの対談なども収められている。それぞれが田中アナの印象について、「物おじしない」という共通のイメージを持っていることを明かしていた。
田中アナは「肝が据わっているというのは、本当によく言われるんです」とうなずき、「異常に落ち着いているのは自覚していて、私のテンションMAXがみんなの普通みたいな(笑)。入社1年目の頃は、自分では元気よくリポートしても『つまらなそうだから、もっとテンション上げて』と言われることもあって、『これ以上どうしたらいいんだー!』と思っていました」と振り返る。
「20代前半はその落ち着きがコンプレックスでもあったんですけど、28歳になって、やっと年齢が追いついてきたような気がしています。今は、とても生きやすいですね」
◇「モヤさま」先輩アシスタントからの言葉に喜び
そんな田中アナが「モヤさま」のアシスタントになって約5年半がたった。さまぁ~ずの2人との関係について尋ねると、「何が変わったのか言葉にするのは難しいのですが、絶対に変わったと思うんです」と即答する。
「狩野さんが『モヤさま』にゲスト出演した時に、4人でロケをしたんですけど、私とさまぁ~ずさんが3人で歩きながらしゃべっている様子を見て、狩野さんが『いい空気感だね』と言ってくださって。その言葉を聞いた時に、言葉では言い表せないほど、深く安心したんですよね」
カメラが回っていない時にも、3人でいろいろな話をしているといい、「基本的には3人のスタイルでずっと続いてきた番組なので、3人の雰囲気はどうしても画面に出てくると思うんです。3人とも調子が良い日もあれば、誰かがちょっと具合悪そうな日もあって、そういうのをなんとなく感じ取って、自然にカバーするかと思いきや、みんなで暗くなったり(笑)。そういうことを日々積み重ねていき、今日まできたのかなと思います」と感慨深げに語っていた。
インタビュー後編では、入社から5年半の振り返り、今後の目標について語る。
11月20日に初フォト&エッセー「瞳のまにまに」(講談社)を発売したテレビ東京の田中瞳アナウンサー。「視聴者の皆さんはもちろん、制作側にも信頼されるアナウンサーになりたい」と語る…
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