インタビュー（1）の続き。アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」「炎炎ノ消防隊」などを制作するdavid productionによる初のオリジナルテレビアニメ「陰陽廻天 Re：バース」が、フジテレビの深夜アニメ枠「＋Ultra（プラスウルトラ）」で7月2日から放送される。ヤンキー高校生・業平猛（タケル）が、不慮の事故をきっかけに転移した別世界・電祇（でんじ）平安京で出会ったヒロイン・ツキミヤの命を救うべく、タイムリープを繰り返し、電祇平安京を襲う脅威に何度も立ち向かっていく……というストーリー。タケルがツキミヤを守る力を得るために最強の陰陽師・安倍晴明たちに陰陽術の教えを乞い、成長していく。タケル役の木村太飛さんは、アニメで初めて主人公を演じる。タケル役の木村太飛さん、ヒロインのツキミヤ役の内田真礼さん、電祇平安京を守る最強の陰陽師である安倍晴明役の木村良平さん、トップクラスの実力と実積を持つエリート陰陽師・アツナガ役の石川界人さんに、収録の裏側を聞いた。

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　◇木村太飛の音圧がすごい！

　－－木村太飛さんはアニメでは初めて主人公を演じました。タケルは叫ぶシーンも多いようです。

　木村太飛さん　ずっと叫んでますね。最初から最後まで叫んでいます。大変ではありますが、収録を重ねる中で、喉が痛くならなくなったり、叫びが上手になってくるようにも感じました。

　木村良平さん　割と若いキャストが多い現場だよね。

　木村太飛さん　そうですね。最初は緊張していたのですが、皆さんがすごく優しくて、ワイワイしていました。こんなにセリフ量が多いのは初めてでした。カット数も多いですし。

　木村良平さん　台本が分厚いんだよね。

　木村太飛さん　テンポも速いので、最初はついていくのが大変でした。

　木村良平さん　スタジオでは、太飛君の隣に座っていたのですが、ずっと台本にかじりついてるんです。真面目な人を見ると、イジりたくなるので、話しかけたりして（笑）。邪魔しちゃったかな。

　木村太飛さん　いえ！　緊張が解けましたし、みんなの中に混ぜてもらって、うれしかったです。

　内田さん　良平さんと（井上）麻里奈さん、界人さんの雰囲気が似ているんですよね。

　石川さん　みんなAB型だからかな。

　木村良平さん　「血液型占いなんて」とも言われているけど、声優はAB型が多いような気もします。別の作品でメインキャストがみんなAB型だったこともありました。

　内田さん　そんなことあるんですね！　今回の現場も割と落ち着いていて、大人の人が多い印象があります。

　－－木村太飛さんの成長や変化を感じるところもあった？

　木村良平さん　変化しているのを見るのが楽しかったです。家で相当練習しているんだろうなと感じるところもありました。

　木村太飛さん　不安なんですよね。だからずっと台本を読んでいたんです。

　石川さん　初めて一緒になった時から、音圧がすごい！と思っていました。気になってプロフィールを調べたら、特技に「叫び声」と書いてあって。

　木村太飛さん　あれはふざけて「叫び声」と書いていたのを消し忘れていただけでして……。

　石川さん　そうなんだ（笑）。でも、どんどん圧が強くなるんですよね。戦々恐々としていました。

　◇メモだらけの台本

　－－先輩と共演する中で学ぶことも多かった？

　木村太飛さん　学ぶことばかりでした。ここはどうなるんだろう？と思っていたセリフが、想像もしていなかったようなお芝居だったりして、たくさんメモをして、家に帰ってから復習していました。

　－－台本がメモだらけになった？

　木村太飛さん　そうですね。

木村良平さん　台本に対するアプローチは役者によって全然違うんだよね。台本に向き合った時間＝クオリティーというわけではないのだけど、僕は最近、読み込みに時間を掛けるようになりました。ちょうどここ数カ月で、やることを見つけて、楽しいんですよね。

　内田さん　設定をしっかり読み込まないと分からない作品と読み込まない方がいい作品があるので、私は作品によって変えていますが、今回は捉え方が難しいところもありました。タケル目線で演じようとしたので、そこを考えて台本を読んでいました。

　石川さん　僕は元々、すごく台本をチェックするタイプでした。でも、とある現場で音響監督に「台本を読まないでこい」と言われたことがあったんです。チェックしすぎて頭が固まっていて。でも全くチェックしないでいったら、ミスしまくってしまいまして……。両極端を経験したので、今はちょうどいいくらいの読み方をしています。

　木村良平さん　人によって違って面白いんですよね。

　「陰陽廻天 Re：バース」では、新人の木村太飛さんら声優陣はどんな演技を見せてくれるのだろうか。ぜひ注目してほしい。