ディズニー&ピクサーの新作劇場版アニメーション「星つなぎのエリオ」(8月1日公開)の日本版で声優を務める野呂佳代さん。演じるのは、星々の代表が集う“コミュニバース”の案内係で液状コンピューターのウゥゥゥゥだ。たまに毒っ気のある発言をするが、さまざまなハイテク能力で主人公・エリオをサポートするキュートなキャラクターだ。野呂さんにウゥゥゥゥ役への思いや収録エピソードなどを聞いた。
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今作は、広い世界のどこかに“本当の居場所”があると思いをはせる少年、エリオが主人公。エリオは星々の代表が集う“コミュニバース”に招かれ、同じく孤独なエイリアンの少年グロードンと出会う。心を通わせる2人の前に“星々の世界”を揺るがす脅威が迫り……というストーリー。監督は「リメンバー・ミー」(2017年)でストーリーアーティストを担当したマデリン・シャラフィアンさん、「私ときどきレッサーパンダ」(2022年)の監督のドミー・シーさん、「リメンバー・ミー」の脚本・共同監督のエイドリアン・モリーナさんが務める。
芸能界に入る前は、東京ディズニーシー(千葉県浦安市)のキャストとして働いていたほど大のディズニー好きという野呂さん。米国でのオーディションを受けた後、楽屋でウゥゥゥゥの声優に決まったという連絡を受けた。もともとディズニーが好きということもあり、オーディションの話が来たこと自体が喜びだったといい、受かった後は日に日に感動が増していったと語る。
「本当に信じられなくて、めちゃくちゃうれしかったです。日を追うごとに実感が沸いてくるというか、感動が増していきまして……。一番実感したのが『リロ&スティッチ』を見に行った時。予告で(『星つなぎのエリオ』が)流れるじゃないですか。まだ自分が出ると発表されていなかったんですけど、予告を見て『すごい!』と思って、人知れず泣きました(笑)。ディズニーのキャストをしていたので、感慨深かったですね」
収録に臨む前は「ディズニーやピクサーの作品から得たものがたくさんあるので、責任のようなものをすごく感じてしまって。日本版のウゥゥゥゥの声を演じるのが私の中で壮大なことになってしまって、どうしよう、と思っていました」と振り返る野呂さん。ただ、「どうしようと思っていても進まないので、いったん、自分の中でディズニーが憧れだったことと仕事であることは切り替えました」という。
収録の現場では、アイデアを出し、試行錯誤しながらウゥゥゥゥの声を演じていった。
「オリジナル版の吹き替えを聞きながら声を合わせるんですけど、やはりオリジナル版の声が正解だと思ってしまうので、最初はそこに寄せるように頑張っていたんです。でも似ない時もあるので、そこで日本版の要素をどう入れていくか、アイデアをいろいろいただきつつ、自分もいろいろとアイデアを出して。その作業がとっても楽しく感じました。たとえばせりふをちょっと面白く言ってみたり、ネタっぽく言ってみたり。いろんな言い方を試させてくださって、すごく楽しかったです」
コミュニバースでの「重力、オン!」というせりふも、そんな試行錯誤の中から生まれた。「何パターンかやりました。よく聞いてもらうと、そこだけちょっと雰囲気を変えてみて、面白く言っているんです(笑)。戦隊風、戦士のような感じで、ウゥゥゥゥっぽくできたらいいなと思って」と楽しそうに振り返る。
そんな野呂さんに自分の声についての思いを聞いてみると、「自分の声、私は意外と好きですね」と話す。
「母の声が、とても好きなんです。自分の声を客観的に聞いた時、どこかに母の声を感じることがあって……。それがすごく自分の中ではうれしいことだったので、『あの声をもらえてよかったな』と思っています」
元「AKB48」メンバーとして活動し、最近はドラマ「ブラッシュアップライフ」(日本テレビ系)、「西園寺さんは家事をしない」(TBS系)、「ホットスポット」(日本テレビ系)など話題作に出演し続け、“野呂佳代が出るドラマにハズレなし”と話題になるなど引っ張りだこだ。順調にキャリアを重ねている野呂さんは「やれることは全部やりたい」と意欲的に語る。
「ドラマがやりたいとか、映画がやりたいとか、演劇がやりたいとか、少しずつ自分の中で形になってきました。昔は『どっちかにしなさい』って言う人がよくいたんですよ。バラエティーがやりたいのか、俳優がやりたいのか、あなたは何がやりたいんですか? とずっと言われてきたんですけど、私はやれることは全部やりたいんです。頑張りたい。その信念だけは、昔からずっと変わらなくて。それでダメだった時は、なにか削ればいいだけだから」
今後も、ドラマ、バラエティーの枠にとらわれずに活動していきたいと意欲を見せる。
「やっぱり、楽しいので。でも、楽しくなくなったら終わりだなと思っています。今のところ、どちらもやれていることが、たぶん私の中ではとても楽しいことになっていて。楽しい人生にしたいなって思っています。芸能界だけが楽しい人生かと言われたらきっとそうではないだろうなと思いながらやってきましたが、今は自分が一番やりたいことをやれているので、それをこのままできたらいいなって思います」と今後について思いをはせていた。
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