私のはじめて:野呂佳代 AKB48で初めて劇場公演に立った日 観客から激しめの叱咤激励「アイドルって全然違う世界なんだ」

劇場版アニメ「星つなぎのエリオ」でウゥゥゥゥの声優を務める野呂佳代さん
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劇場版アニメ「星つなぎのエリオ」でウゥゥゥゥの声優を務める野呂佳代さん

 今をときめくスターやアーティストにも、初出演、初イベント、初ライブなど必ず存在する“はじめて”の瞬間。そんな未経験ならではのドキドキの瞬間を、本人に振り返ってもらうのが「私のはじめて」。今回は、ディズニー&ピクサーの新作アニメーション映画「星つなぎのエリオ」の日本版で、星々の代表が集う“コミュニバース”の案内係で液状コンピューターのウゥゥゥゥの声優を務める野呂佳代さんが、「AKB48」で初めて劇場公演に出演した日の出来事と、秋元康さんとの出会いについて語った。

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 22歳の時に入った「AKB48」で、劇場公演が初めての仕事でした。

 その初日、公演が終わって、メンバーで皆さんを「ありがとうございました」とお見送りをするんですけど、私が列の一番後ろのところにいたら、最後に出てきたお客さんが私に「あんた何やってんだ」と結構激しめに叱咤激励されまして……。

 初日に食らうって結構すごいなって(笑)、何でそう言われたのかが分からず、ちょっと戸惑っていたんですが、「みんな結構にこやかにやってたよ」って。

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 おそらく、その方はたくさん女性アイドルを見てきた中で、私のことをちょっと異色だと感じられたんだと思うんです。

 私は「モーニング娘。」とか、それまでテレビでしかアイドルを見てこなかったので、「会いに行けるアイドル」ってこういうことなのか、と。

 秋葉原のアイドル文化ってこんな感じなんだって思ったのが初めての仕事のときの出来事でした。

 衝撃すぎて、逆に受ける~って感じで。ちょっと面白くなっちゃいましたね。私は社会人を少し経験してから「AKB48」に入ったので、こういう世界なんだな、と。前の職場では意外とチヤホヤされてたんですが(笑)、アイドルになったら全然違うんだなと実感しました。

 運命の出会いといえば、秋元康先生とAKB48との出会いですね。今の自分の基本になっているところです。

 「AKB48」時代に足りなかったものって、今になって分かることがたくさんあります。本当はその時に気づかなきゃいけなかったけど、私は愛をいただいて気づくタイプだったので(笑)、その後、いろいろと失敗したことによって気づきました。だから「AKB48」が基本的には私の転機になったかなと思います。

 今、一番リラックスするのは、ワンちゃんといる時間。家にワンちゃんが2匹いるんですけど、寝る前にその子たちをベッドの上で、クッションみたいに両手で抱いてる時が、めちゃくちゃリラックスしますね。

 健康、美容に関しては、最近、基本に立ち返って、ベジファーストで生きていこうと。ご飯を食べる前に野菜を食べようと意識しています。

 10年後は、多くは望まないです。仕事をそのまま楽しくできていればいいなというのはあります。

 健康で太ってないといいですね(笑)。50代になっているので、太っちゃったら大変だなと。タルタルになっちゃうと思うので。現状維持というか、張りのある肌を現状維持という感じで、できれば、もうちょっと痩せていたらいいな、と(笑)。

 <プロフィル>

 のろ・かよ 1983年10月28日生まれ、東京都出身。2006年、第2期AKB48追加メンバーオーディションに合格し、チームKとして活動。2009年、SDN48のキャプテンとしても活動を開始した。2010年、AKB48を卒業。2012年にはSDN48も卒業した。その後、タレント、俳優としてバラエティー番組やドラマ、映画、舞台などに多数出演。米国でのオーディションを経て、ディズニー&ピクサーの新作「星つなぎのエリオ」の声優の座を射止めた。

 「星つなぎのエリオ」は、広い世界のどこかに“本当の居場所”があると思いをはせる少年、エリオが主人公。エリオは星々の代表が集う“コミュニバース”に招かれ、同じく孤独なエイリアンの少年グロードンと出会う。心を通わせる2人の前に“星々の世界”を揺るがす脅威が迫り……というストーリー。

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