マンガ質問状:「そばもん」 多彩なうんちくも見どころ 「参考になる」と職人も絶賛

山本おさむさんのマンガ「そばもん」(小学館)4巻の表紙
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山本おさむさんのマンガ「そばもん」(小学館)4巻の表紙

 話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、超一流のそば職人を主人公にしたマンガ「そばもん」(小学館)です。ビッグコミック編集部の垣原英一郎さんに作品の魅力を聞きました。

ウナギノボリ

 −−この作品の魅力は?

 名人とうたわれた祖父より江戸そばの技術を伝授された主人公・矢代 稜。自由にそばを打ちたいと店を構えず、車にそば打ち道具を積んで西へ東へ気ままな放浪の日々……のはずが、行く先々でそばがらみの難問に巻き込まれ!? 今までありそうでなかった本格そばマンガ! 一般の方はもちろん、そば職人さんからも大反響のさまざまなうんちくが満載! そばにかんしては超一流&職人気質ながらも、普段はお人よしでおちゃめな主人公・稜が、皆さんを「シンプルにして奥深いそばの世界」へ誘います!

 −−作品が生まれたきっかけは?

 「天上の弦」や「どんぐりの家」といった骨太な社会派ドラマを描き続けてきた山本おさむ氏ですが、実はご本人、とっても気さくでおちゃめな方。次の作品では「食」に関して、明るく楽しく読める作品を描いてみたいということでネタ出しをしていたところ、広く食されている割には「ラーメン」などに比べマンガの題材になっていない「そば」はどうか?ということでチャレンジすることになりました。

 −−作品を作るうえでうれしいこと、逆に大変なことは?

 山本氏も担当編集も、そばにかんしてはまったくの素人だったので、やはり取材や下調べが大変です。監修の藤村和夫氏(元「有楽町・更科」4代目)や老舗そば屋のご主人たちに、ご指導ご協力いただき勉強の日々です。その分、プロに「よく調べてるね、自分たちでも参考になる」と言われると、非常に励みになりますし、何より一般読者の方に「読んだらそばが食べたくなった!」という感想をいただくとメチャクチャうれしいですね!

 −−今後の展開、読者へ一言お願いします。

 主人公が江戸そば職人ということもあり、今までは関東圏を中心に物語を展開していましたが、これからは副題にもある「ニッポン蕎麦(そば)行脚」がいよいよスタート。各地のおそばがどんどん登場予定! 正直言うと最初は「はあ、そば?」と思っていた大阪出身の担当が、知れば知るほどそばの世界にはまっております! そばにかんするさまざまなうんちくと、超実力派ストーリーテラーである山本氏の作り出す物語の絶妙ブレンド「そばもん」、ぜひぜひご賞味くださいませ!

 小学館 ビッグコミック編集部 垣原英一郎

 ◇連載情報など

 そばもん 山本おさむ 1~4巻 ビッグコミック(毎月10、25日発売)で連載中

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