MD松尾の月間ヒット予測:8月 大作不在で厳しい月に 期待は「ACE」、「モンハン日記」

 「ヒット解析」でおなじみ、TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さんが、その経験と綿密な調査で、月間ランキングを大胆に予測する月1回の企画「MD松尾の月間ヒット予測」です。

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 前年の09年8月は、ビッグタイトル「モンスターハンター3」(Wii、カプコン)に加え、「ドラゴンクエスト9」(DS、スクウェア・エニックス)、「トモダチコレクション」(同、任天堂)といった発売済みのタイトルが絶好調で、素晴らしい売り上げとなりました。特に「モンスターハンター3」は、サードパーティーのタイトルとしては最高の売り上げを記録し、Wii本体の販売もけん引しました。ただ、オンライン部分が有料だったこと、コントローラセットで8000円近い価格などがクリアになっていたらさらにヒットしていたかもしれませんね。

 新作旧作ともに大いに盛り上がった09年に比べると、大作タイトルに乏しい今年の8月はかなり苦戦が予想され、ここ4年間で最悪の月になるかもしれません。そんな今年のトップはロボットアクションの「Another Century’s Episode(ACE):R」(PS3、バンダイナムコゲームス)か。ハードをPS3に変えたことでグラフィックが大幅にパワーアップ。ド迫力の映像はコアなロボットファンも満足するはず。お盆で人が集まる機会も多いことから、前月発売された「Wiiパーティ」(Wii、任天堂)も高い順位をキープするでしょう。

 3位は「エースコンバットX2 ジョイントアサルト」(PSP、バンダイナムコゲームス)と予想。コアユーザーの多いシリーズですが、前作の廉価版も良く売れており、今回は協力プレーも可能になったことで、中高生の新規ユーザーも取り込めるのではと期待しています。

 人気シリーズ「モンスターハンター」のスピンオフ作品「モンハン日記 ぽかぽかアイルー村」(PSP、カプコン)も良さそう。可愛いキャラクターが評価されているのか、予約比率では本編シリーズに比べて女性層が多いのが特徴。女性に支えられるタイトルはロングセラーになることが多いので、こちらも楽しみです。

◇10年8月のヒット予測

1位 Another Century’s Episode:R(PS3)

2位 Wiiパーティ(Wii)

3位 エースコンバットX2 ジョイントアサルト(PSP)

4位 モンハン日記 ぽかぽかアイルー村(PSP)

5位 テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョンX(PSP)

6位 戦国BASARA3(PS3)

7位 イナズマイレブン3 世界への挑戦!! スパーク(DS)

8位 イナズマイレブン3 世界への挑戦!! ボンバー(DS)

9位 ケイン アンド リンチ2 ドッグ・デイズ(PS3)

10位 初音ミク プロジェクトディーヴァ セカンド(PSP)

◇参考資料 09年8月売り上げ結果(TSUTAYA調べ)

1位 モンスターハンター3(Wii)

2位 ドラゴンクエスト9(DS)

3位 ガンダム ジージェネレーション ウォーズ(PS2)

4位 トモダチコレクション(DS)

5位 テイルズ オブ バーサス(PSP)

6位 Wiiスポーツ リゾート(Wii)

7位 Jリーグウイニングイレブン2009 クラブチャンピオンシップ(PS2)

8位 ぷよぷよ7(DS)

9位 仮面ライダー クライマックスヒーローズ(PS2)

10位 ブラッドオブバハムート(DS)

◇プロフィル 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約450店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩いてきた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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