忽那汐里:フィルムカメラで撮影 こけしに「美を感じる」 映画「BECK」に出演

写真撮影とこけしにハマっているという忽那汐里さん
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写真撮影とこけしにハマっているという忽那汐里さん

 累計1500万部を発行するハロルド作石さんの音楽マンガを映画化した「BECK」(堤幸彦監督)が4日に全国で封切られる。映画の中で主人公・竜介の妹・真帆を演じた忽那汐里(くつな・しおり)さん。オーストラリア出身の忽那さんは、アメリカ育ちの真帆について「大胆な印象だけれども、ナイーブな面もある」ところが自分と似ていると感じたという。そんな忽那さんのこだわりはフィルムカメラで写真を撮ることと「こけし」集め。カメラは人物撮影の「素の表情を引き出せたとき」に撮影していて楽しいと感じるという。忽那さんのこだわりについて聞いた。(細田尚子/毎日新聞デジタル)

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 「もともと写真にはどこか引かれるところがあって、取材などでいろんなカメラマンさんと交流があるので、自分でも撮影してみようと思いました」と、2年ほど前からフィルムカメラで撮影をするようになったという。最初は「カラーへの恐怖心があって」と、モノクロフィルムを使って撮影を始めた。「技術面はまだまだなんでしょうけど、モノクロでの2本目のフィルムのときに、母が台所でおにぎりを作っている横顔を撮ったんですね。その表情がこれまでの会心の1枚です」と愛用のキヤノン「AE-1」を手にうれしそうに語る。

 モノクロフィルムでは人物を撮ることが多かったという。「家族やそのとき気に懸けている人物とか。カメラを向けると、みんな構えてしまいますよね。構えた表情の写真はあまり好きじゃなくて、素の表情が好きなので、構えた後の気が抜けた瞬間にシャッターを切るようにしているんです」と自分なりのコツを明かした。

 最近はカラー写真への興味もわいてきて、「カラーに対して(いい色合いが出せるか)恐怖心があったんですけど、最近は面白くなってきました。カラーでは風景を撮っています。都会的な風景は写し方もむずかしく、苦手なので、自然を撮りたいなと思って」と、修学旅行で行った北海道で写真を撮ってきた。「あいにく最初の3日間は雨に降られてしまって、どんよりとした風景が多いんですけど……」といいながらたくさん撮りだめてきたという。

 もう一つのこだわりは「こけし」集め。「存在はもちろん知っていたんですけど、たまたま読んだ絵本にこけしの話が載っていて、たまたま祖母の家で押し入れの奥の方にしまってあったのを『これほしい』ってもらってきたんです」と持ってきたこけしには「藤子」という名前を付けて愛着を持っているという。自宅には今16体のこけしが机の上に並んでいるそうだが、なぜ「こけし」が好きなのか。「私は美を感じてしまうんですよね。職人さんの愛情がこもった手作りの伝統的な姿に魅了されてしまいました」という。「最近こけしについての本が出て、さまざまな名産地が詳しく載っていたので、全部訪れてみようと今、計画中です」と目を輝かせた。

 次回は、水嶋ヒロさんが演じる主人公・竜介の妹・真帆を演じた映画「BECK」の撮影中のエピソードや女優の仕事に対する姿勢などを聞く。

 <プロフィル>

 1992年12月22日、豪シドニー出身。第11回国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞。07年、「3年B組金八先生 第8シリーズ」(TBS系)で女優デビュー。08年から第50代ポッキープリンセスとして「江崎グリコ ポッキー」のCMに出演し注目を集める。その後は09年にドラマ「メイちゃんの執事」「魔女裁判」(ともにフジテレビ系)、「小公女セイラ」(TBS系)などに出演。映画は「守護天使」(09年)に出演後、10年に入って、4月に「半分の月がのぼる空」、7月に「ちょんまげぷりん」と立て続けに出演映画が公開。9月4日には南真帆役で出演した映画「BECK」(堤幸彦監督)が丸の内ピカデリー(東京都千代田区)ほか全国で公開される。

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