女優の小池栄子さんが16日、浅野忠信さん主演の映画「乱暴と待機」(冨永昌敬監督)の完成披露試写会で舞台あいさつを行った。小池さんは「妊婦役ですけれど結構動いています。興奮して自転車を投げたり、ちゃぶ台を投げたり、サンダルを投げたり。かなり攻撃的な妊婦です」と話していた。
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「乱暴と待機」は、劇作家の本谷有希子さんが05年に発表した戯曲が原作。同じ木造平屋建ての市営住宅に住み、兄妹ではないのに「お兄ちゃん」と呼び、互いを“のぞく”“のぞかせる”というゆがんだ関係しか築けない英則(浅野さん)と奈々瀬(美波さん)。ある日近くに番上(山田孝之さん)とあずさ(小池さん)の夫婦が引っ越してきて、2人の関係に変化が生まれる……という物語。本谷さんの原作は、07年のカンヌ映画祭批評家週間に出品された「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」(吉田大八監督)以来2作目。
舞台あいさつには、小池さんのほか、美波さん、山田さん、本谷さん、冨永監督も登場した。「私生活をのぞきたい人は」という質問に、小池さんと本谷さんが「山田さん」と即答。本谷さんは「壁が強烈に分厚いので、家でどれくらいゆるんでるのか見たい」と話し、小池さんは「私生活がベールに包まれている。あそこまで番上みたいなダメ男になりきれるなら、山田さんにもそういうところがあるのでは」と追及すると、山田さんは「注目されてると落ち着かない」と動揺しながら、「役者としてはうれしい。私生活はゆるいですよ。だらだらーっと適当に生きてます」と答えていた。
海外で撮影中の浅野さんはビデオレターで「変わった男の役です。もしかしたら今日も劇場の屋根裏あたりで、のぞいているかもしれません」とメッセージを送った。美波さんは「びっくり。のぞいてたらうれしい」といい、「お兄ちゃん!」と天井に呼び掛けていた。映画は10月9日から、テアトル新宿ほか全国で公開される。(毎日新聞デジタル)
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