堺雅人:寺島しのぶが絶賛「堺さんしかできない」 ドラマ「ニセ医者と呼ばれて」会見

スペシャルドラマ「ニセ医者と呼ばれて~沖縄・最後の医介輔~」の会見に登場した堺雅人さん(左)と寺島しのぶさん
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スペシャルドラマ「ニセ医者と呼ばれて~沖縄・最後の医介輔~」の会見に登場した堺雅人さん(左)と寺島しのぶさん

 俳優の堺雅人さんが23日、米国統治下の沖縄で医師免許を持たない代用医師「医介輔(いかいほ)」を演じたスペシャルドラマ「ニセ医者と呼ばれて~沖縄・最後の医介輔~」(よみうりテレビ・日本テレビ系)の会見を日活撮影所(東京都調布市)で開いた。

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 モデルとなった沖縄最後の医介輔・宮里善昌さんと会った堺さんは「とてもすてきな方で、この雰囲気を出すのは僕みたいな青二才にはとても無理だなというあきらめから入った撮影でした」と語ったが、共演の寺島しのぶさんは「(自分が演じている妻の)ハナはもしかしたら他の人でもできるかもしれませんが、(堺さん演じる)良明は堺さんじゃないとできない。頑張って作っているあの笑顔を出せるのは堺さんしかいない」と絶賛した。

 ドラマは、59年の沖縄、かつてソロモン諸島ブーゲンビル島での激戦から生き残った宮前良明(堺さん)は、「嘉手納診療所」を開業し、戦争のつめ跡が残る村で、病やけがに苦しむ人々を献身的に治療していた。誰に対しても笑顔を絶やさない良明だったが、妻のハナ(寺島しのぶさん)だけは、十分な治療をしてやれない医介輔ゆえの心の闇を抱えていることに気づいていた。そんなある日、漁師の妻の仲前由美(尾野真千子さん)が診療所を訪ねてくる。由美は妊娠していたが、3カ月前、夫の雄太(阿部力さん)が留守中に米兵に乱暴されたことを打ち明け、夫の子か米兵の子か分からず中絶すべきなのか良明に相談する……というストーリー。

 堺さんが「初共演ということを1カット目を撮るまで気づかなかったぐらい違和感がなかった。とてもすてきな女優さんで、やってて楽しいです」と話すと、寺島さんも「私も初めてというのが感じられなくて、(堺さんに)白衣を着せる時に一発で着せられたのが『合うな』という感じでした」と演技派同士の手応えを語った。堺さんは「中ぶらりんな立場の医介輔は、俳優もライセンスのない商売なので、これでいいのかな、本物なのかなという思いを抱き続けるという点で親近感がある」と話し、寺島さんは「とても意義のある作品。ドキュメンタリーではあるかもしれないが、これをあえてドラマ化して見せるのは今までなかったような気がする。今の普天間問題とも重なってすごく痛い。こういうことがあった事実をちゃんと見てほしいし、私たちはそれを伝えたいと思う」と訴えた。ドラマは12月の放送予定。(毎日新聞デジタル) 

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