滝川クリステル:自然保護「大企業のおじさまを巻き込んで…」とにっこり WOWOW「BBC EARTH」

WOWOW「BBC EARTH 2011」プレゼンターを務める滝川クリステルさん
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WOWOW「BBC EARTH 2011」プレゼンターを務める滝川クリステルさん

 WOWOWでは、英国BBC制作のネイチャードキュメンタリー「BBC EARTH 2011」を2月に放送する。プレゼンターは昨年に引き続き、滝川クリステルさんが務める。フジテレビ「ニュースJAPAN」を卒業後フリーになって約1年、今年は環境省による国連生物多様性条約第10回締約国会議(COP10=名古屋会議)の広報メンバーとして活躍、初の著書「生き物たちへのラブレター 生物多様性の星に生まれて」(小学館)を出版するなどキャスター以外にも活動の幅を広げる滝川さんに話を聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 「BBC EARTH 2011」の第1弾シリーズはアフリカ大陸を南北5000キロにわたって縦断する「グレート・リフトバレー」を取り巻く環境、多様な生態系を描く「グレート・リフト アフリカの鼓動」。滝川さんは、印象に残ったシーンとして「死の湖」と呼ばれる、強アルカリ性の水辺にすむフラミンゴの生態を追ったエピソードを例に挙げ「人間も立ち入れないようなところで動物たちが生きていくという、その強さを垣間見ました。人間よりもはるかに歴史がある中で彼らの生態系が進化するさま、知恵や本能は神秘的だといつも感動します」と話す。

 滝川さんは、昨年9月に7年間キャスターを務めた「ニュースJAPAN」を降板。フリーキャスターになって1年が過ぎた。現在はキャスター業のほか、COP10の広報組織「地球生き物応援団」のメンバーとして活動するなど、自然と動物の保護に強い関心をもち、自ら情報発信を行っている。滝川さんは「エコというより、共生、共存という言葉がこれから大きなテーマになっていくと思います」といい、「森林や自然が失われたその先に何があるかというと、生態系であったり、動物に影響を及ぼしているということを知ってもらいたい」と語る。

 6月にはマレーシアのボルネオ島に自ら足を運び、パーム油を生産するアブラヤシのプランテーションによる熱帯雨林と野生動物消滅の危機について取材。講演をはじめテレビ、著書で訴えた。フリーになってから「自分からかじを取っていけるようなポジションになってきた」と話す滝川さんは、「タイミング的にも、中途半端でいるよりも行くしかないっていう勢いも持てて、私にとってすごくプラスになりました。現場に行って、こういう形で動けるようになって、そして発信の場もあり恵まれていると思います」と振り返り、「いつかはドキュメンタリー番組をつくりたい」と意欲をみせた。

 また滝川さんは、大手企業のCMにも多数出演している。「キャスター以外の仕事も私の中では全部つながっていると思っていて、例えば今回の本を出す時に、パナソニックさんや東京電力さんがスポンサーになってくださいました。スポンサーの方たちの援助というのは大きいものですし、COP10でも話していますが、(自然環境に対する)企業の取り組みはこれから重要なことです。大企業のおじさまを一緒に巻き込んでやっていけば大きな力になるので、CMも必要とされたお仕事として受けさせていただいています」と笑顔で話した。

 「BBC EARTH」では今年に引き続き、2度目のプレゼンターを務める。同シリーズを初めて見る人に、注目してほしいポイントを尋ねると、「親子の絆(きずな)」だという。「野生の世界での厳しさ、そして特に母親が子を守るという、親子の絆を感じられると思います。私たち人間も同じ動物として立ち返って、家族のあり方など大事なことをつかんでほしいし、感じてほしい。親子で見たり、お子さんに見せるのもすごくいいと思います」と見どころを紹介し、「クローズアップした彼らの表情だったり、実際足を運んでも見られないさまざまな細かい描写を見られるのはすごくぜいたくだと思うんです。奥深くまでとらえた映像で、未知の世界を楽しませてくれるので、見逃してほしくないです。BBCならではの映像の強さを紹介していきたいですね」とアピールした。

 滝川さんがプレゼンターを務める「BBC EARTH 2011」は2月から放送スタート。11年1月3日に「グレート・リフト」の第1回と作品ラインアップを紹介する「BBC EARTH 2011 新春スペシャル」を午後4時15分から無料放送する。

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