映画「ハリー・ポッターと死の秘宝」(デイビッド・イェーツ監督)に出演するロン役のルパート・グリントさん(22)、主人公ハリーの恋人・ジニー役のボニー・ライトさん(19)、ルーナ役のイバンナ・リンチさん(19)が18日、東京都内で会見を開いた。ハーマイオニー役のエマ・ワトソンさんとのキスシーンについてグリントさんは「多くの男の子たちが僕に嫉妬(しっと)すると思う。でも9歳から知っている仲なので笑ってしまいました」と語り、「数回で済んだのでそれほどひどくないです」とジョークを飛ばした。
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「ハリー・ポッター」シリーズは、英作家J・K・ローリングさんの大ヒットファンタジー小説が原作。20世紀末の英国を舞台に、魔法使いの少年ハリー・ポッターの魔法学校での生活や、ハリーの父母を殺害した闇の魔法使いヴォルデモートとの戦いを描いた。映画は1作目「ハリー・ポッターと賢者の石」が01年12月1日に国内で公開されると、興行収入203億円の大ヒットを記録。09年7月15日に公開された6作目「ハリー・ポッターと謎のプリンス」までに795億円の興行収入を上げている。
シリーズ全編に出演したグリントさんは「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」以来、6年5カ月ぶりの来日。グリントさんは同シリーズを「(自分にとって)ものすごく大きな存在。この10年間は人生がハリー・ポッターシリーズだったと言ってもいい。その前の人生が思い出せないぐらい大きな意味を持っている」と話し、シリーズ終了について「終わってしまうのが悲しい感じがします。もうロンを演じられなくなると思うと、撮影の最終日はとても悲しい、むなしい思いでした。(撮影では)一瞬一瞬を楽しみましたし、これから悲しくなると思う」と胸中を語った。また同じく全編に出演したライトさんは「毎日が学び、新しい経験だった。同じ年ぐらいのキャストが多く、みんなと一緒に大きくなった。なくなったら寂しくなるという気持ちがしている」と話した。
またこれからロン役のイメージがつきまとうのでは?と問われたグリントさんは「多くのみなさんに見ていただいたシリーズなので、常に『(ハリー・ポッターの)赤毛のヤツね』とは言われると思うが、気にしていない。このシリーズに出られたことに誇りを持っている」とコメント。一方で、「終わることに解放感も感じている。シリーズの合間にほかの映画にも出演してきた。これからもチャレンジしていきたい」と意欲を見せていた。
グリントさんは体格が良くなったと指摘されると「よく言われるけど、エクササイズもしないしかなり怠惰な方」と照れ笑いし、「走ったり、アクションがあったので楽しんでできました」と話した。今回の滞在でグリントさんは「相撲を見に行きたい」といい、ライトさんは「日本の文化、食事、ライフスタイルに興味がある」、現代美術家・村上隆のビデオを見てから日本に来たいと思うようになったというリンチさんも「東京の街をもっと探求したい」と笑顔を見せていた。
シリーズ最終作となる「ハリー・ポッターと死の秘宝」は2部作で、17歳のハリー・ポッターがホグワーツ魔法学校の最終学年の7年生に進級。恐れられてきたヴォルデモート卿が復活し、魔法省ばかりか、魔法学校までもが「死喰い人」の支配下になった。ハリーと親友のロン、ハーマイオニーはヴォルデモートの抹殺のかぎを握る「分霊箱」を探し出す旅を続けるが、しっかりと結ばれたはずの3人のきずなを闇の力が引き裂き、ヴォルデモート卿の命令によってハリーを生け捕りにしようとする「死喰い人」の魔の手が次々と迫る……。ハリーの最後の冒険とヴォルデモートとの最終決戦が前後編で描かれる。
グリントさんら3人は17日に来日。19日は映画館「丸の内ピカデリー」(東京都千代田区)で行われる初日舞台あいさつに登場するほか、20日は映画館「なんばパークスシネマ」(大阪市浪速区)、21日は映画館「ミッドランドスクエアシネマ」(名古屋市中村区)で舞台あいさつを行う。
「ハリー・ポッターと死の秘宝」の「PART1」は19日から、「PART2」は11年7月15日から全国ロードショー。(毎日新聞デジタル)
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