犬と人との物語を描いたオムニバス映画「いぬのえいが」から6年。その第2弾「犬とあなたの物語 いぬのえいが」(長崎俊一監督ほか)が22日から全国で公開される。「犬の名前」「バニラのかけら」「お母さんは心配症」「DOG NAP」「愛犬家をたずねて。」「あきら!」の間に、犬番組を模したリポートがはさまる。全編で69犬種107頭が見られる犬好きにはたまらない映画だ。
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コメディーから感動ものまで万人向けに作られた映画だけに、ディープなものを求めてはいけないと思いながら見ていると、「西の魔女が死んだ」(08年)の長崎監督がさすがの手腕を発揮した短編を撮っていて、この内容で長編が見たかったと思わせるほどだった。長崎監督の「犬の名前」は、子どものころに兄弟のようにかわいがっていた飼い犬を失ったショックを引きずったまま青年になった一郎(大森南朋さん)と、その妻・美里(松嶋菜々子さん)とラブラドール犬・ラッキーとのきずなを描いた作品。美里がもらってきた犬ラッキー。自宅で仕事をする一郎は、ラッキーと次第に仲良くなっていく。穏やかな日々。ところが思わぬ運命が夫婦を襲う……という物語。
人間を見守るように寄り添うペットの温かさにジーンとくる上、夫婦が危機を乗り越えようともがく芝居を大森さんと松嶋さんが熱演する。松嶋さんは予想外の好演。支える妻を安定した芝居で見せている。生命、時間などさまざまなことについて考えさせられる深い物語で、短いながらにも見ごたえ十分。
ほかの作品では、実力派俳優のコミカルな芝居が見もの。カフェで行儀の悪い犬アキラが怒られるたびにヒヤヒヤする中尾彬さんや、留守番する愛犬が心配でたまらなくて出席している披露宴に没頭できない高畑淳子さん。犬の誘拐事件に大まじめに取り組むダンディーな刑事の内野聖陽さん。長崎監督以外は、「子ども店長」でおなじみのトヨタのCMなどで知られる石井総一監督など、CM界で活躍するディレクターがメガホンをとった。主題歌はJUJUさんの「願い」が起用されている。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
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