西原理恵子:「虐待の原因は貧乏」母親に仕事のすすめ 「毎日かあさん」試写会

映画「毎日かあさん」試写会でトークイベントを行った(左から)北斗晶さん、小宮山洋子副厚生労働相、西原理恵子さん
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映画「毎日かあさん」試写会でトークイベントを行った(左から)北斗晶さん、小宮山洋子副厚生労働相、西原理恵子さん

 2月25日公開の映画「毎日かあさん」(小林聖太郎監督)の女性限定試写会が26日、東京都内であり、原作者の西原理恵子さん(46)と元女子プロレスラーでタレントの北斗晶さん(43)、小宮山洋子副厚生労働相(62)が、働きながら子育てをしている母親をテーマにトークイベントも繰り広げられた。西原さんは「虐待の原因はたいがい貧乏。母親が最後の歯止めになるために働いていなきゃいけない。娘には何があっても働かなきゃいけないと話している。息子には家庭的な女性を求めないような教育をしなきゃいけない」と説いた。

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 この日は、映画が厚労省の「子育て支援・児童虐待防止キャンペーン」にタイアップしていることから「女性応援試写会」として開催。約170人の観客が熱心に聴き入った。西原さんは家庭と仕事の両立について「全部が悩みで全部ぶち当たる。合言葉は『心の中に“小さな野村沙知代”を入れておきましょう』。皆に気を使わず、考えない。正直にわがままに」と、歯に衣(きぬ)着せない発言でおなじみの野村克也・元楽天イーグルス監督夫人の沙知代さんを引き合いに出し、思いつめないようアドバイスした。

 2児の母としてプロレスラーの夫・佐々木健介さんのマネジャーも務める北斗さんは「『かーちゃん元気』が一番。頑張り過ぎず、手抜きできることは手抜きして。『(ちゃんとしていないのは)私だけじゃないか』と思いがちで悩んじゃうけど、皆だらしないんだから大丈夫」と働きながら育児する女性にエールを送った。26年間NHKに勤務しながら3人の男の子を育てた小宮山副厚労相は「30年前と同じ苦労を子ども(世代)がしている。もっと女性が働きやすく、生きやすくしていかないとこの国は成り立たない」と呼びかけ、相談窓口となる全国共通ダイヤル(0570064000)を紹介した。

 映画「毎日かあさん」は西原さんが毎日新聞に連載中のマンガが原作で、単行本4巻「出戻り編」を中心に描かれる。子育てと仕事に忙しい日々を送るサイバラ(小泉今日子さん)だが、夫の戦場カメラマン・カモシダ(永瀬正敏さん)がアルコール依存症で入退院を繰り返し、ついに離婚することになる。カモシダは依存症を克服して帰ってくるが、体ががんにむしばまれていた……というストーリー。実生活で夫婦だった小泉さんと永瀬さんの共演も話題を呼んでいる。北斗さんは主人公サイバラの「ママ友」として映画初出演を果たしている。(毎日新聞デジタル)

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