アイドルグループ「SMAP」の稲垣吾郎さんが「第65回毎日映画コンクール」(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)の男優助演賞に選ばれ、8日、川崎市幸区のミューザ川崎シンフォニーホールで開かれた式で表彰を受けた。タキシード姿の稲垣さんは「こういった賞をもらったことが無かったので、神様からの贈り物のよう。というか、夢みたいです。賞に恥じないように、これからもがんばって、映画業界に少しでも力になりたい」と喜びを語った。
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“史上最凶”の暴君に挑戦した映画「十三人の刺客」(三池崇史監督)での受賞となった稲垣さん。表彰式後の会見では「(悪役は)ちょっと気持ちよかったです」と満面の笑み。「監督ものびのびやっていいといってくれたので、現場ではリラックスして、けっこう楽しくできた」と振り返り、「ぼくの中のちょっとした狂気が出たのかもしれない。誰が驚いたって、ぼくが一番驚きましたから。役者としての新境地、ステップアップができたのかなと思う。ちょっと癖になりそうですね」と手ごたえを語っていた。
今後について聞かれると、「時代劇にすごく興味を持ちました。ちょんまげ姿も案外似合っているかなと思ったので、前髪が武器だったけど、ちょんまげも武器になるかなと」と笑わせ、悪役についても「もちろんやりたい。ぼくにしか出せない狂気、悪人像みたいなものは、きっとあると思う。ぼくの中の“S”の部分が目覚めましたね。メンバーにはいつもいじめられて、お前は“M”だって言われてるんですけど」と笑顔で語っていた。
「十三人の刺客」は、稲垣さんのほか、役所広司さんや山田孝之さん、伊勢谷友介さん、沢村一樹さん、古田新太さん、伊原剛志さん、松方弘樹さん、市村正親さんら豪華キャストが競演する本格的な時代劇映画。江戸末期、将軍の弟で罪なき民衆に不条理な殺りくを繰り返す明石藩藩主の松平斉韶(稲垣さん)を暗殺するため、島田新左衛門(役所さん)の下に13人の刺客が集められ、暴君を討つべく参勤交代の列が通る「落合宿」を要塞(ようさい)化し、最後の壮絶な決戦を繰り広げるというアクションエンターテインメント。
表彰式には稲垣さんのほか、グランプリにあたる「日本映画大賞」を受賞した「悪人」の李相日監督、監督賞の三池監督(十三人の刺客)、男優主演賞の堤真一さん、女優主演賞の寺島しのぶさん、女優助演賞の夏川結衣さんらも出席した。(毎日新聞デジタル)
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