相武紗季:雪景色の旭山動物園で行動展示にワクワク ゾウ救出の取り組みにも触れる

ドキュメンタリー番組「動物の故郷からのメッセージ」の撮影で旭山動物園で板東元園長の話を聞く相武紗季さん(右)=HBC提供
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ドキュメンタリー番組「動物の故郷からのメッセージ」の撮影で旭山動物園で板東元園長の話を聞く相武紗季さん(右)=HBC提供

 女優の相武紗季さん(25)が20日放送のドキュメンタリー番組「動物の故郷からのメッセージ~旭山動物園プレミアム」(北海道放送制作)でナビゲーターを務め、朝は氷点下10度を下回ったという1月下旬に深い雪に覆われた旭山動物園(北海道旭川市)を訪れ、板東元(ばんどう・げん)園長に話を聞きながら動物園の取り組みをリポートした。

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 番組は、動物の本来の能力を見せる“行動展示”で知られる旭山動物園が、森林伐採ですむところを失ったボルネオのゾウの救出に取り組む様子を中心にしたドキュメンタリー。動物の世界に関心が高い相武さんが進行役に抜てきされた。

 相武さんは板東園長と、あざらし館、ペンギンの散歩、06年以降ゾウがいないままのゾウ舎、ほっきょくぐま館などを見て回り、動物の生態や動物園の取り組みについて話を聞いた。あざらし館では「つめの一つ一つまで見えるのがすごい」と感嘆し、オオカミ舎ではオオカミと一緒に遠ぼえするなどはしゃいでいた。旭山動物園に来たのは初めてで、「初めて見る動物との距離感に驚き、ワクワクしました」と動物園を楽しんだ。最も印象に残ったのがペンギンの散歩だといい、「自主性というか、歩きたいペンギンだけ歩きたいペースで歩かせる。無理やりでなく、ペンギンも楽しんでいるので、見ている方も楽しめるんだと思いました」と話していた。行動展示は「動物が生き生きとしている。その先に考えがあり、アイデアが練られている。工夫していろんな人に見てもらおうという気持ちが、どこを見ても伝わってくる」と感心しきりだった。

 今回のテーマになっている動物園のシンボル的な存在のゾウについて、「動物園を通じて動物の故郷を伝えること」を目標にしている板東園長は、「いまは絶滅危惧種とされている野生のゾウの生息地の現状を知ることが大事」とマレーシアのボルネオに向かう。パーム油(アブラヤシ)のプランテーションの拡大で、木が伐採されてすむところがなくなったゾウたちは、現地では人里に入り込み農作物を荒らす“害獣”として扱われている。板東園長は「動物園は人間と野生動物が共存することの難しさ、大切さを考えてもらう場であるべきだ」と考え、昨年の秋、旭山動物園の「ボルネオへの恩返し」第1弾としてボルネオでのゾウの救出作戦が始まった。そこには園内にとどまらない、「常に行動し続ける旭山動物園の姿」があった。

 ボルネオのゾウの現状について、相武さんは「この番組とかかわるまで知りませんでしたが、現状を一気には変えられなくても、いい方向に向かうのを信じて、身近な問題として考えてみることが大切だと思いました。私自身も動物園にゾウはいてほしいと思いますが、動物園で大人が子どもに『なぜゾウはいないの?』と聞かれて、いない理由を説明できることが大事なことだと感じました」とコメントしている。番組は20日午後2時~3時24分にTBS系12局ネットで放送。(毎日新聞デジタル) 

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