熊川哲也:NHK-FMで初の冠番組「リスナーが音楽の主人公に」

会見に登場した(左から)熊川哲也さんと本仮屋ユイカさん
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会見に登場した(左から)熊川哲也さんと本仮屋ユイカさん

 バレエダンサーの熊川哲也さん(38)が4月からラジオ(NHK-FM)で初の冠番組「熊川哲也のバレエ音楽スタジオ」を持つことになり、24日開かれたNHKの4月スタート音楽番組の会見に出席。初めてラジオDJを務めることになった熊川さんは「音楽の由来だったり、場面の内容をていねいに説明したい。その情景を思い浮かべながら聞いていただけると、(リスナーが)その音楽の主人公になれるというのが(番組の)狙い」と話した。

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 熊川さんは、北海道生まれ。10歳でバレエを始め、15歳で英国ロイヤル・バレエスクールに入学し、89年にローザンヌ国際バレエコンクールで日本人初のゴールド・メダルを受賞した。同年、東洋人として初めて英国ロイヤル・バレエ団に入団し、史上最年少でソリストとなった。98年の退団後、99年に自身が主宰する「Kバレエ・カンパニー」を設立した。

 仕事以外でもクラシック音楽を主に聞くという熊川さんは「小さいときからチャイコフスキーとかを子守歌のようにずっと聞いていた。アニメソングのヒーロー(にあこがれる)みたいな感じで、いつかあの音楽であの格好いい音楽を踊りたいと夢を見ていた」と昔を振り返った。また思い出に残る1曲にベートーベンの交響曲第9番を挙げ、「07年5月の足の大けがで何年か踊れなかった時期があった。その時に僕を支えてくれた作品。振付家として“第9”を制作し、ベートーベンの生い立ち、歴史、人柄などを調べるようになった。今でも聞くと自分が通ってきた苦痛、喜びが調和されている」と語った。

 「熊川哲也のバレエ音楽スタジオ」はバレエ音楽の名曲や知られざる佳曲を、熊川さんと音楽プロデューサーの新井鴎子さんのDJで紹介。熊川さんが自身の経験や裏話をしながらバレエと音楽についてトークを繰り広げ、リスナーからの質問やリクエストにも答える。毎月1回最終金曜午後9時10分~同10時。4月29日から。

 会見にはBSプレミアムで3月6日から放送を開始する「NHKクラシックガイド」に出演する女優の本仮屋ユイカさん(23)、放送32年目を迎える教育テレビの長寿番組「N響アワー」で4月3日から司会を務める黒崎めぐみアナも出席。熊川さんの大ファンという本仮屋さんは終始、熊川さんをうっとりとした視線で見つめ、熊川さんの番組のスタートに「楽しみですね」と目を輝かせていた。

 「NHKクラシックガイド」は同局のBSプレミアム、教育テレビ、FMなどで放送するクラシック音楽の番組の見どころを紹介するミニガイド番組。BSプレミアムで4月5日から火曜午後7時55分~同58分。「N響アワー」はNHK交響楽団が演奏するクラシック音楽を放送する番組で80年に放送を開始した。(毎日新聞デジタル)

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