ウルトラQ:伝説の特撮ドラマが総天然色で復活 ハイビジョン版をWOWOWで世界初放送

「総天然色 ウルトラQ」完成発表記者会見に登場した(左から)カネゴン、飯島敏宏監督、桜井浩子さん、佐原健二さん、西條康彦さん、ゴメス
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「総天然色 ウルトラQ」完成発表記者会見に登場した(左から)カネゴン、飯島敏宏監督、桜井浩子さん、佐原健二さん、西條康彦さん、ゴメス

 ウルトラマンシリーズの原点となった空想特撮シリーズの第1弾「ウルトラQ」をハイビジョンカラー化した「総天然色ウルトラQ」ブルーレイ(BD)・DVDボックスの発売を記念して、秋葉原UDXシアター(東京都千代田区)で14日、完成発表記者会見が開かれた。

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 主役の青年パイロット・万城目淳を演じた佐原建二さんは「『ウルトラQ』は自分の宝物だと思っていた。今度はカラーになるなんてありがたい」と喜び、助手の戸川一平を演じた西條康彦さんは「45年の長い月日を(ウルトラ)Qが引っ張ってきた。うそだろうと言っていたのが本当になった。レトロな昭和を見ても楽しめます」と話した。女性カメラマンの江戸川由利子を演じた桜井浩子さんは、自分の衣装の色をすべて覚えていて、カラー化のアドバイスもしたと話し、「カラーの由利ちゃん(役名)は可愛いのでぜひ見てあげてください」と笑顔を見せた。

 「ウルトラQ」は1966年、映画「ゴジラ」の特撮監督として知られる円谷英二さんの企画で、米ドラマ「トワイライトゾーン」などをヒントに作られた1話完結型、全28話のSFドラマ。青年パイロット万城目淳(佐原さん)とその助手の戸川一平(西條さん)、そして毎日新報の女性カメラマンの江戸川由利子(桜井さん)がさまざま怪事件に遭遇し、時にユーモラスに、時にシリアスに解決していくという物語で、ウルトラシリーズでおなじみのカネゴンやピグモンのモデルとなったガラモンなどの人気怪獣も登場。最高視聴率36.4パーセント、平均視聴率32.39パーセントを記録して、日本に怪獣ブームを巻き起こした。

 第7、10、18、19話を担当し、別名義で脚本も手がけた飯島敏宏監督は「子ども向け映画は抵抗があったが、オンエアが始まったら大変視聴率が良くて、円谷プロの怪獣倉庫にスタジオにお母さん方が押しかけてきた。参加してよかったと胸を張る思いだった」と話し、西條さんも「飯田橋を歩いていたら子どもたちがちょこちょこくっついてきた。子どもたちは『Q』を見ないで学校に行くと話題に入れないくらいだった」と当時の人気ぶりを振り返った。

 同作品は、最先端のデジタル化技術で、劣化によるフィルムの傷や汚れを修正し、さらに「“総天然色”カラー」をコンセプトに、当時の撮影現場を知る関係者の証言や当時の資料を基に、作品の世界観で着色するカラーライズを施した。1巻は8月26日発売、2巻は12年1月27日発売予定。

 発売に先駆けて、WOWOWでは、世界初公開となるモノクロの「ウルトラQ」ハイビジョンリマスター版を、6月27日午後4時45分から平日連日放送する。さらに、放送スタート前の26日午前10時には、第1話と第2話を先行無料放送する。飯島監督は「カラー化がきっかけで、たくさんの方に見ていただけるチャンスが増えてうれしい。めまぐるしいハードの発達に驚きの連続です。まさかと思っていたのですがカラー化が実行された。カラーになった『総天然色ウルトラQ』は、別の作品として新たなデビューをするんじゃないかと思います」と感慨深げに話していた。(毎日新聞デジタル)

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