帝国劇場100周年記念公演としてミュージカル「三銃士」が日本で初上演されることになり、制作発表会見が30日、東京都千代田区の同劇場であった。出演者が勢ぞろいする中、主演の井上芳雄さんは集まった約1000人のファンを前に「日本で初めてなので、ゼロから作るので大変なことは多いです。でも、ほとんどの人が初めてなので、比べられることはないので、現状ぼくが1位になる」と宣言した。同公演は東日本大震災のチャリティーとして開催され、会場に募金箱を設置するほか、収益金の一部を日本赤十字社を通じ被災地に寄付する。
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「三銃士」は、03年にオランダ・ロッテルダムでミュージカル化され、05年にドイツ・ベルリンで上演されており、日本で上演されるのは今回が初めて。会見には、井上さんはじめ、橋本さとしさん、石井一孝さん、岸祐二さん、瀬奈じゅんさん、山口祐一郎さんが登場し、井上さん、橋本さん、石井さん、岸さんが「ひとりは皆のために」の歌唱を披露した。井上さんは「今こそ、『ひとりは皆のために』という言葉を思い出して、口にして、心にとめていきたいです。日本で、この時期に、この作品に携われたことは運命だと思うのでぜひ見に来てください」と呼びかけた。
中世フランスを舞台に国王を守る銃士隊と彼らと対立する枢機卿一味との戦いを描いた冒険大活劇。国王守護の銃士隊の隊員になろうとパリにやってきたダルタニャン(井上さん)は、「銃士隊にこの人あり」と知られたアトス(橋本さん)、アラミス(石井さん)、ポルトス(岸さん)と知り合い、友情を誓う。銃士隊は、リシュリュー枢機卿(山口さん)配下の親衛隊と対立していた。枢機卿は、アンヌ王妃(シルビア・グラブさん)とイギリスのバッキンガム公爵(伊藤明賢さん)の「秘密の恋」を嗅ぎつけ、国王の前で王妃の秘密を暴こうとたくらんでいた。王妃が国王・ルイ13世(今拓哉さん)から贈られた首飾りをバッキンガム公爵に渡したことを知る枢機卿は、王妃に首飾りを身に付け、国王と共に舞踏会に出席するよう勧める。しかし、首飾りは、ロンドンに……。王妃を救おうとダルタニャンと「三銃士」たちは、首飾りを取り戻しに旅立つが、枢機卿の手下のロシュフォール(吉野圭吾さん)と謎の女・ミレディ(瀬奈じゅんさん)が立ちはだかり……というストーリー。
井上さんは「今までどちらかというと王子様的な役が多かった。体動かすの嫌いだし、戦いは嫌い。でも、ワイルドな先輩方がたくさんいるので、たくさん学んでいきたいと思う」とアピールした。
「三銃士」は、7月17日~8月26日に帝国劇場、9月3日~9月28日に博多座(福岡市博多区)で公演予定。(毎日新聞デジタル)
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